ホームページ制作
岐阜県の整膚サロン様にホームページ用写真撮影・・・
2020.04.18
TRASPコラム
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ホームページ制作後のアクセス解析は、ホームページで継続して集客を行うために必要です。
アクセス解析にはいろいろな指標がありますが、すべてを確認する必要はありません。目標に応じて必要な指標だけを効率よく確認するのが余計な手間を掛けないポイントです。またアクセス解析に必要なツールの選定も重要です。
今回はホームページ制作においてアクセス解析をきちんと行いたい方に向けて、代表的な指標や設定のコツ、おすすめの解析ツールなどをご紹介していきます。
ここからはアクセス解析において代表的な指標を、分かりやすく解説していきます(指標の計算方法は、Googleアナリティクスを基準としています)。
サイトの現状に関する指標には、次の種類があります。
セッション数とは、ホームページにおいて接続が発生した回数を指します。セッション数は重複するのが前提であり、同じユーザーが期間中に何度訪問してもカウントされるのが特徴です。
その代わりセッションを再カウントするタイミングは決まっており、条件に該当していないとセッションはカウントされません。たとえば30分何も操作がない際にセッションを切る設定になっているときは、10分後に操作が再開されればセッションは1のままです。しかし40分後に操作が再開されれば、セッション数は2になります。
セッション数が多いほど、再訪問してホームページ内容を確認している方の数は増えます。1セッションごとの平均滞在時間といったように、他の指標と合わせることでさらに調べられる内容は増えていくでしょう。
ページビュー数(PV数)とは、ページが期間中にどれだけ閲覧されたかを表す数値です。累計値なので、同じユーザーが何度閲覧していても閲覧のたびに1ページずつカウントされます。
ページビュー数においては、1セッションごとにどれくらいページビュー数が発生しているかを調べるのも重要です。1セッションごとの平均ページビュー数が多ければ、それだけユーザーが1訪問ごとに複数のページを確認しています。
その代わり「単純にページビュー数が多い=パフォーマンスの高いサイト」ではありません。ページビュー数が少なくても効率よくコンバージョンを獲得していれば、目標を達成しているケースも多いからです。目標に応じてページビュー数の増加をよいと捉えるか悪いと捉えるかは変化するので、注意してみてください。
ユーザー数は「ユニークユーザー数(UU数)」とも呼ばれ、計測時に指定した期間中に訪問したユーザーの数です。重複も発生しますが基本としては1ユーザーごとにいくらセッションやページビューが発生しても、ユーザー数カウントは1のままです。
たとえば2020年4月を対象に計測した場合、4月中に何度アクセスをしてもそのユーザーのカウントは1のままです。そのユーザーが3月にも5月にもアクセスしている場合は、2020年3月~5月を対象にしてもカウントは変更されません。
ユーザー数については多いほうがよいです。セッション数やページビュー数と違って、ユーザー数は自社に興味を持ってくれているユーザーの数をそのまま数値で表しているからです。ユーザー数が多いほうが、コンバージョン率を改善した際のパフォーマンス向上効果も高いでしょう。
ユーザーのサイト内行動を調べる際には、次の指標を確認しましょう。
直帰率とは、「1ページだけ確認して離脱をしたセッションの数」です。直帰率が高いほど、ページ内を回遊するユーザーが少ない計算になります。
直帰率については、たとえばオウンドメディアで複数記事をアップロードしている際には多いほうがよいでしょう。回遊率が少ないということは、求めている情報が少なくてすぐ離脱しているのに深く関係している可能性が高いです。
ただし直帰率が多少高くても、心配しないでもよいコンテンツもあります。例としては、1ページだけで購入するかしないかをユーザーに決めてもらうランディングページなどがあります。
といったコンテンツです。ただし直帰率が95%を超えるといったように異常に高い場合は要注意です。
離脱率とは、「指定ページが離脱元となった割合」です。セッション数を分母として、離脱数を計算して算出されます。直帰率と違うのは、離脱率は直帰率を含んでいる点です。1ページだけ見た割合を表示する直帰率に対して、離脱率では2ページ以上の閲覧でも最後に離脱が発生したページを計測して表示します。
指標の活用方法としてはたとえばコンバージョン用の購入ページの離脱率が高い場合は、そこからサンクスページへアクセスしてもらえるように改善を行う必要があります。反面サンクスページから離脱する人の割合は高いでしょうから、離脱率の数値が高くてもそこまで気にする必要はありません。
目標やコンバージョンなどに関係する指標としては、次のようなものが代表的です。
コンバージョン率は、資料ダウンロードや問い合わせ数といった収益に近い段階のアクション、あるいは直接的な購入の割合を計測する際に使います。計算方法はコンバージョンプロセスごとに異なり、たとえば広告のクリックからの商品購入成約が対象であれば広告クリック数を購入完了数で割って算出されます。
コンバージョン率が低い状態は、言わばバケツに水が入らない状態といっしょです。バケツに穴が開いて水が入らない(流入したユーザーがコンバージョンせずに離脱していく)と、バケツで水を汲みにくく(コンバージョン率が低くなってホームページのパフォーマンスが下がる)なります。コンバージョン率を高めて改善を行うと、流入数が変化しなくてもホームページ内で高い収益を発生させられます。
ページの価値とはそのページが、コンバージョンにどう影響を及ぼしたかを知るための指標になります。たとえば購入前に確認を行うカートに入れた商品の表示ページは、購入完了ページの次に価値の高いコンテンツです。
ページの価値は、単にコンバージョンを発生させたページだけでなくそのアシストをしたページを探す際に必要です。現在のユーザーは商品購入ページ以外にもいろいろなページを確認して商品を購入するため、どのページが購入プロセスに貢献したかを詳しく知る必要があります。
ページの価値を数値で確認することで、間違ったページ改善を行わずに確実な動線設計が行えるので覚えておいてください。
ここからはホームページ制作の際、アクセス解析目標を設定するときのポイントを解説していきます。
まずは的確な目標を設定しましょう。目標が設定されていなければ指標を選定できませんし、計測内容がぶれてその後に活かせない危険性もあります。
たとえば
・認知度向上目的であればホームページアクセス数を前期より20%アップさせる
・比較検討目的であれば、商品やサービス紹介ページへの到達率を前年度比で30%アップさせる
・コンバージョン目的であれば、ホームページからの資料請求数を前年度より40%増やす
といった例が挙げられます。目的により設定すべき目標も変わってくるのが分かるでしょう。
そもそもなぜアクセス解析をしたいのかを明確にして、ただ何となく指標設定を行わないように注意してみてください。
目標が決まったら、次は目標達成を計測できるよう適切な指標を選んで計測を行っていきます。デフォルトで最初から計測できる指標もあれば自分で設定しないといけない指標もあるので、整理して必要な項目はツールからカスタマイズを行います。
例として、
認知度向上
・PV数
・ユニークユーザー数
・商品やサービスに関するキーワードの検索数
比較検討
・指定商品やサービス紹介ページのPV
・指定商品やサービス紹介ページの平均滞在時間
コンバージョン
・サンクスページの表示数
・問い合わせの数
・資料ダウンロードボタンのクリック数
特にコンバージョンに関しては自社独自の指標も多く、カスタマイズする必要性の高い指標です。
目標に応じて指標を変更しながら、複数の指標を使ってパフォーマンスを計測していくのがポイントです。たとえばPV数が多くても、それは同じ方が何度もページを見ているだけで新規顧客の獲得にはつながっていないかもしれません。ユニークユーザー数や新規訪問ユーザー数などを計測すれば、実質どれくらいユーザーが増えているのかが分かります。
指標の設定が終わった後は、実際にテストで計測しながら指標通りに数値やグラフが表示されるか確認してみてください。自分で設定を行う必要がある項目の場合、設定エラーで数値計測がされず痛い目に遭うこともあるからです。
エラーが発生した場合は
・ページURLを入力ミスしたり貼り間違えている
・項目の入力方式がツール非対応であり正しくない
といった内容をチェックして確認しましょう。
また計測がされていても、実際には重複が多数発生して正しいデータが出ない可能性もあります。特に有料広告からLPへの流入を狙っている場合は、「アドフラウド(広告を掲載しているメディアの人間が、不正に広告をクリックしたりしてパフォーマンスを水増しする方法)」被害に遭遇する可能性もあるのでアドフラウド防止ツールで対策を行っておくと安心でしょう。
また自社やクライアントのIPアドレスを計測対象から除外するといった対策も必要です。
ホームページ制作においてアクセス解析を行う際は、次のようなツールを利用すると作業が捗ります。
「Googleアナリティクス」は、Googleが公式で提供しているアクセス解析ツールです。有料プランもありますが大企業向けで、多くの企業は無料プランで十分な機能が利用できます。すでに利用されている方も多いのではないでしょうか。
今回ご紹介した指標を一括設定して、効果を分析できます。表示される項目が多いだけに最初は操作に戸惑うかもしれませんが、数値とグラフでまとめて効果を測定できるので便利です。最初はトップ画面のアクセス概要だけでも理解できるようにしておきましょう。
またコンバージョンについては「カスタムコンバージョン」機能が利用可能です。自分で内容を設定してカスタマイズした項目を測定可能なので、細かく内容を把握できます。他にもユーザーの回遊行動を可視化したり、「コホート分析」により訪問ユーザーの行動や定着率を期間の経過に応じて把握できたりと便利な機能が複数搭載されています。
「Googleサーチコンソール」は、Googleアナリティクスの補完を行う役割も持った重要なツールです。
ホームページ通信が「http」から暗号化方式の「https」化されるのが一般的になった現在、Googleアナリティクスでユーザーがどんなキーワードでホームページへ流入してきたかを測定するのが難しくなっています。httpsでは通信が暗号化されているので、詳しい検索条件(クエリ)を表示できなくなっているからです。ですからどんなクエリでユーザーが自社ホームページに流入してきたかを知るためには、Googleサーチコンソールを連携させてGoogleアナリティクス内で使えるようにする必要があります。
Googleサーチコンソールを利用するとユーザーが検索クエリで使ったキーワードだけでなく、
・検索クエリごとにページの順位はどうなっているのか
・検索クエリごとのアクセス数はどれくらいか
といった内容も調べられるので便利です。
またページ内エラーをチェックしたり、ペナルティを受けた際の対処を行ったりという操作もできるので登録しておいたほうがよいでしょう。「Googleアナリティクスを使っていても、サーチコンソールにはまだ登録していない」という方もいらっしゃるそうです。
「Ptengine」は世界的に有名な「ヒートマップツール」です。ヒートマップツールではホームページ内の移動ではなく、1ページ1ページのパフォーマンスに焦点を当てて解析ができます。
たとえばPtengineの場合、
・どの個所がよくクリックされているか
・どの部分が長時間閲覧されているのか
・ページ滞在時間の平均はどのくらいか
といったことを計測可能です。クリック数やよく見られている要素の確認などを、サーモグラフィー調のエフェクトで簡単に把握できるのがポイントです。
またページ滞在時間を計測できるのも重要です。
実を言うとGoogleアナリティクスでもページ滞在時間は調査できますが、正確な数値が出ません。これはGoogleアナリティクスではページの移動を基に滞在時間を計測しているからで、最後にユーザーが閲覧したページ(離脱につながったページ)は移動が発生しないため滞在時間は計測されないからです。これにより最後のページ滞在時間が0になり、正確に数値表示できない弊害が起こります。
その点Ptengineでは1ページ1ページ滞在時間を計測するので、最後に閲覧されたページの平均滞在時間もきれいに計測できます。細かくページ滞在時間を調査したい際にも、Ptengineは有効なツールです。
今回はホームページのアクセス解析における代表的な指標や設定のコツ、そしておすすめの解析ツールなどをご紹介してきました。
ホームページ制作において、適切な指標を用いてアクセス解析するのは重要です。認知度向上や比較検討、コンバージョンなど目的に応じて適切なゴール設定を行い、必要な指標を計測して効率を上げましょう。
今回ご紹介したツールはどれも必要性が高く無料で利用できるので、まずは触って使いこなせるようにしておきましょう。
2020.09.27