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小規模事業者持続化補助金で採択率を高める書き方!読めば結果が変わる

補助金・助成金

更新日:2023.04.12
公開日:2021.10.17

小規模事業者持続化補助金で採択率を高める書き方を具体的に解説! 

小規模事業者持続化補助金に申請をしたいけど「申請書の書き方がわからない…」や「審査に通過する書き方が知りたい…」と悩まれている方も多いのではないでしょうか?

 

本記事では小規模事業者持続化補助金で採択率を高める書き方や、申請書の注意点について解説していきます。

 

小規模事業者の補助金で数多くのサポートを行ってきたTRASPが、小規模事業者持続化補助金の申請書について具体的な記載内容を踏まえながら徹底解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください!

 

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小規模事業者持続化補助金の書き方とは? 

小規模事業者持続化補助金の書き方とは? 

 

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者が販路の開拓や事業の生産性を高める用途の経費を、最大50万円(補助率2/3)まで補助する制度です。

 

※次回第12回受付締切は、2023年6月1日(木)になります。

 

日本商工会議所と全国商工連合会によって実施されています。
また小規模事業者持続化補助金は審査制となるため、採択を受けた事業者のみが補助を受けられる仕組みです。

 

ここでは小規模事業者持続化補助金について、必要書類や2種類の審査項目について解説していきます。

提出に必要な書類 

小規模事業者持続化補助金の申請に必要となる書類は以下になります

  • 小規模事業者持続化補助金事業にかかわる申請書(様式1-1)
  • 経営計画書兼補助事業計画書(様式2-1)
  • 補助事業計画書(様式3-1)
  • 事業支援計画書(様式4):日本商工会議所や全国商工連合会にて発行
  • 補助金交付申請書(様式5)
  • 電子媒体(CD-R・USBメモリ等) 
  • 個人事業主:直近年度の確定申告書・法人:貸借対照表および損益計算書(直近1期分) 
  • 現在事項全部証明書または履歴事項全部証明書
  • 法人税確定申告書(直近1期分)

上記の中でも重要な書類が「経営計画書兼補助事業計画書」と「補助事業計画書」です。
記入項目が多く補助金の審査に直結する内容なため、適切な記載を行わなければいけません。

 

具体的な書き方については、後述の「小規模事業者持続化補助金・経営計画書の書き方」にて詳しく解説していきます。

審査は基礎審査と加点審査の2種類 

小規模事業者持続化補助金では、基礎審査」と「加点審査」の2種類の審査方法から採択か不採択かが決定されます
そのため審査を通過し採択するためには、各審査項目に適した記述を行うことが重要です。

 

基礎審査については以下の条件をすべて満たす必要があるため、提出前には必ず確認しましょう。

基礎審査

  • 必要な提出書類がすべて提出されている
  • 公募要領における「補助対象者」と「補助対象事業」の要件に合致している
  • 補助事業を行うための必要な能力がある
  • 小規模事業者が技術やノウハウ等をもとに、主体的に活動している

加点審査については以下の項目で行われ、審査結果の総合的な評価で上位のものから採択される仕組みです。

加点審査

  • 自社の製品やサービス、そして自社の強みなど経営状況を分析できているか
  • 今後の経営方針や目標は、市場の特性や自社の強みを踏まえて考えられているか
  • 補助事業計画に記されている内容は具体性があり、実現可能であるか
  • 事業費が正確に記載されており、事業に必要なものであるか

また小規模事業者持続化補助金(一般化)に限定して、以下の項目も加点審査されます。

  • 賃上げ関係が計画され、従業員に公表している事業者
  • 代表者が満60歳以上であり、後継者候補が中心となって補助事業を行う事業者
  • 基準日までに「経営力向上計画」に認定されている事業者
  • 「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」にあてはまる事業者
  • 補助金申請システム(J グランツ)を活用して電子申請を行った事業者
  • 令和3年7月1日以降に、大雨による災害救助法にあてはまる事業者

加点審査では加点が多いほど採択率が高まるため、あてはまる項目を増やす努力を行いましょう。

小規模事業者持続化補助金の採択率 

小規模事業者持続化補助金の採択率は開催時によって違いがありますが、現状は開催数が増えるにつれて採択率は下降しています

 

採択率

 

採択率

申請数

採択数

第1回公募

90.9%

8,044

7,308

第2回公募

65.1%

19,154

12,478

第5回公募

53.9%

12,738

  6,869

 

第1回公募では9割あった採択率も、直近で公開されている第5回公募では約5割までに下がっています。採択率だけでなく採択数も下降しているため、今後も減少する可能性は高いといえるでしょう。
したがって小規模事業者持続化補助金においては、早めに申請することをおすすめします。

小規模事業者持続化補助金・経営計画書の書き方 

小規模事業者持続化補助金・経営計画書の書き方 

 

経営企画書で重要となる項目は、以下の4つです。

  • 企業の概要
  • 顧客のニーズと市場の動向
  • 自社や自社の提供する商品・サービスの強み
  • 経営方針・目標と今後のプラン

経営計画書では現状の経営分析から、今後の経営プランなどを判断されます。誰が見ても経営状況がわかる状態を目標とし、客観的な視点で記載しましょう。

 

具体的な記載項目を含めて、詳しく解説していきます。

1.企業概要 

企業概要では以下の項目を記載しましょう。

  • 店舗の概要・事業内容
  • 主要な取引先
  • 店舗の営業時間・定休日・座席数など
  • 店舗の外観・内観について
  • 売上高・売上商品の割合

文章のみとなるため、わかりやすさを意識して記載することが大切です。

 

また売上高・売上商品の割合に関しては商品ごとに具体性を意識し、積極的に図を用いることも効果的です。
企業概要を読んだだけで、どのような会社なのかわかる状態が理想となります。

2.顧客ニーズと市場の動向 

顧客ニーズと市場の動向では以下の項目を記載しましょう。

  • 顧客のニーズ
  • 客層(性別・年齢・来店人数)
  • 客単価
  • 周辺地域の市場について
  • 時間別の来店数
  • 売れ筋の商品

むずかしい内容をむりやり考えるのではなく、普段来店する客層や売れ行き商品について具体的に記載しましょう。
特に客層に関しては、来店時間ごとの人数比があれば店舗の状況がわかりやすいです。(特に飲食店など)

 

小規模事業者持続化補助金の審査は経営状況を見られているため、顧客ニーズと市場の動向では客観的に分析することが大切です。

3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み 

自社や自社の提供する商品・サービスの強みでは以下の項目を記載しましょう。

  • 他社と比較して、自社の優れている要素
  • テレビや雑誌などの取材について
  • 自社の強みに対する口コミなどの意見

重要な点は、他社と比較しながら記載することです。
審査の担当者は業界・業種の理解があるとは限らないため、自社の強みを前面に押し出すだけでは簡単に伝わらないと考えましょう。

 

以下の例が見本となります。

 

その質・味については評価が高く、2016 年には雑誌○○に「○○県の名店100選」として取り上げられたこともある。

最近立地した回転寿司Aと比較すると、宴会平均単価は2倍近く高いが、それは味・質をお客様が評価されていることを示している。

引用:日本商工会議所:記載例

 

特に数字を用いるとより具体性を持たせられるため、ぜひ意識してみましょう。

4.経営方針・目標と今後のプラン 

経営方針・目標と今後のプランでは以下の項目を記載しましょう。

  • 今後、実施予定の取り組み
  • 営業時間の変更等
  • 新サービスや新商品
  • 売上高や客単価の目標
  • ホームページ制作やチラシ作成など営業方法

短期的な目標から中長期的な目標、そして具体的なプランについて記載しましょう。

 

特に新しい取り組みや今後のプランは、小規模事業者持続化補助金の審査で重要視される部分です。
本当に意味のあるものなのか、どのような効果が期待できるのかを意識し、価値がある目標やプランを伝えていきましょう。

小規模事業者持続化補助金・補助事業計画書の書き方 

小規模事業者持続化補助金・補助事業計画書の書き方 

 

補助事業計画書で重要となる項目は、以下の4つです。

  • 補助事業で行う事業名
  • 販路開拓などの取組内容
  • 業務効率化(生産性向上)の取組内容
  • 補助事業の効果

補助事業計画書では助成金を受給するにあたって、何を新しく取り組むのか、短期・中長期の目標や効果面を判断されます。そのため経営企画書よりも、詳細な数値や今後のプランの記載を重要視しましょう。

 

具体的な記載項目を含めて、詳しく解説していきます。

1.補助事業で行う事業名

補助事業で行う事業名では、30字の文字数制限があります。

 

そのため補助事業の内容をわかりやすく記載しましょう。

2.販路開拓などの取組内容 

販路開拓などの取組内容では以下の項目を記載しましょう。

  • 販路開拓の具体的な取り組み内容
  • 販路開拓を行った際の売上高・客単価目標
  • 新サービスや新商品の概要
  • 新たな広報活動のプランや日程

経営計画書「経営方針・目標と今後のプラン」よりも具体的に記載することが大切です。

 

また文章だけでは伝わりづらい部分もあるため、今後の活動プラン日程を表で記載することも効果的な方法です。
販路開拓などの取組内容の項目を見て、今後の新規開拓や売上増加がイメージできるような記載を心がけましょう。

3.業務効率化(生産性向上)の取組内容 

業務効率化(生産性向上)の取組内容では、該当することがある場合に記載しましょう。

 

以下の例が見本となります。

 

 

「販路開拓等の取組」とあわせて、新たに労務管理システムのソフトウェアを購入し、出退勤管理を含む、人事・給与管理業務の効率化を図る。

引用:日本商工会議所:記載例

 

業務効率化(生産性向上)の取組内容に関しては任意記入となるため、該当することがない場合は空欄でも問題ありません。

4.補助事業の効果 

補助事業の効果では以下の項目を記載しましょう。

  • 販路開拓などの取組内容・業務効率化(生産性向上)の取組内容による効果
  • 売上目標の数値
  • 来店数や客単価目標の数値
  • 周辺地域における位置づけ

売上目標や客単価目標は数字を用いて、どの程度の増加見込みであるかを記載することが大切です。

 

また小規模事業者持続化補助金では、長期的な事業の経営が前提とされています。
そのため
目先の効果だけでなく、長期的なプランや目標、そして周辺地域における位置づけも含めて記載しましょう。

小規模事業者持続化補助金で採択率を高める書き方 

小規模事業者持続化補助金で採択率を高める書き方 

 

小規模事業者持続化補助金では内容以外にも、申請書の記載方法や扱う言葉も採択の基準に関係するといえるでしょう。

 

例えば理解できない言葉が多く、文章のみで埋め尽くされている申請書であればいかがでしょうか。普通の人なら読む気も起こらないといえます。
したがって申請書の記載時は、誰もがわかる内容であることが重要です。

 

ここでは小規模事業者持続化補助金で、採択率を高める書き方について詳しく解説していきます。

1.要点を押さえてわかりやすく書く 

小規模事業者持続化補助金の書類は空欄の中に自由に記載する形となりますが、文章の羅列だけでは見づらくなるため注意が必要です

 

前提として内容が最も重要ではありますが、審査を行う人も人間のため、記載内容の見やすさやわかりやすさも判断材料になると考えましょう。
そのため文章だけで埋めるのではなく、適切な箇所での改行や箇条書き、図や表を活用して説明することが重要です。

 

特に「経営方針・目標と今後のプラン」や「販路開拓等の取組内容」など、審査に直結する内容箇所は最重要視しましょう。

 

また本記事を見ても具体的な記載内容がわからない場合には、「日本商工会議所:記載例」も合わせてご確認ください。

2.利益が見込める根拠を伝える 

小規模事業者持続化補助金を実施している理由は事業者を助ける目的ではあるものの、すべての事業者に対して補助金を配分しているわけではありません

 

なぜなら今後の事業拡大が見込める事業主に絞って補助することによって、将来的な納税額の増加に対する期待が根底にあるからです。
審査を設けている理由も、今後の事業拡大が見込める事業主であるかを判断することが目的となります。

 

したがって審査を通過し採択をもらうためには、将来的な利益が見込める事業主であるかをいかに伝えるかが重要です。

 

申請書を作成する際も、自社が利益を見込めるかを客観的に判断しながら、内容を考え記載を行っていきましょう。

3.専門用語を避けて理解しやすい内容にする 

小規模事業者持続化補助金を記入する際は専門用語を極力さけ、誰もが理解できる内容にしましょう。

 

審査に通過するために難しい言葉を用いて記載する方がいますが、そもそも内容が理解されなければ審査には通りません。わざわざ力を注いで作成した書類でも逆効果となってしまいますので、申請書はわかりやすさを意識し、目的を間違えないことが重要です。

 

またどうしても内容が難しくなってしまう場合は、日本商工会議所や全国商工連合会からアドバイスをもらうことも選択肢の一つです。

 

日本商工会議所や全国商工連合会の担当者であれば多くの事業者を見てきているため、申請書に関してはプロといえるでしょう。的確なアドバイスに期待ができるため、少しでも悩みがある場合は活用してはいかがでしょうか。

まとめ

小規模事業者持続化補助金で採択率を高める書き方や、申請書の注意点について解説してきました。

次回第12回受付締切は、2023年6月1日(木)になります。

 

小規模事業者持続化補助金の申請書は数が多いため、申請前には記載ミスや記載漏れがないかを必ず確認しましょう。
また審査に通過するためには
記載項目だけでなく、図や表を用いる点や専門用語を使わないなど、わかりやすさの意識が重要です。

 

回を重ねるごとに、採択率が減少しているため、小規模事業者持続化補助金の申請を少しでも考えている事業者は、早めの申請をおすすめします。

 

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