設計事務所

設計事務所が10年後も勝つための経営とは?課・・・
2022.06.29
TRASPコラム
設計事務所
更新日:2023.03.26
公開日:2022.06.21
独立したものの、「思ったようにうまくいかない…」と悩んでいる設計事務所も多いのではないでしょうか。成功している設計事務所と伸び悩んでいる設計事務所の違いは、経験や知識から得た「ノウハウ」の差です。
本記事では設計事務所に必要なノウハウを「集客」「営業」「経営」「採用」の4つにまとめてみました。
設計事務所をWebでサポートしてきたTRASPが、成功している設事務所の特徴を挙げ、明日から実践できるノウハウをお教えします。
目次
設計事務所が成功するためには、大きく分けて4つのノウハウが必要になります。
集客ノウハウ
自社が提供するサービスの魅力を発信し、見込み顧客の行動を引き起こすための施策
営業ノウハウ
見込み顧客を発掘し、自社サービスの契約へとつなげるための施策
経営ノウハウ
安定した経営を行い、長期的に売上を持続するための施策
採用ノウハウ
人材不足を解消し、売上拡大に必要なスタッフ数を確保するための施策
事業として成功するためには、ノウハウ4つをすべて意識することが大切です。
例えばどんなに集客できる企業であっても、人材不足により社内でさばけない業務量となれば売上の向上は見込めません。雇用数に問題がない場合でも、適切な人数でなければ固定費は高くなり、不安定な経営状況となるでしょう。
このようにノウハウは各々のバランスが重要なため、まずは自社にどのノウハウが足りていないのかを分析したうえで、必要な対策に取り組んでいきましょう。
ここでは設計事務所の集客ノウハウについて、以下の3つから解説していきます。
解体業の集客方法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
集客を行う際は、「市場にどのような特徴の顧客がいるのか」「顧客が求めていることは何か」など、顧客について詳しく知ることが重要です。
そのため、まずは設計事務所・建設業の業界動向や顧客ニーズを把握することからはじめましょう。
顧客ニーズの把握では、具体的な方法として以下が挙げられます。
特に「既存顧客のアンケート」は顧客の生の声が聞けるため、自社が選ばれた理由や競合との差別点を明確化しやすいといえるでしょう。少額でも報酬を用意すると、アンケートの回答率を高められます。
また設計事務所の業界動向については以下の記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。
顧客ニーズを把握した後は、Web広告を活用し自社の認知拡大を図りましょう。
自社を知られていなければ問い合わせ・契約につながることはないため、顧客に認知されることが集客の第一歩です。
Web広告を活用すべき理由はこちら。
認知拡大といえば新聞や雑誌などの広告媒体を思い浮かべた人も多いでしょう。
しかし新聞広告ではターゲットを絞りこめず、多くの広告費用が必要になります。
対してWeb広告では地域や検索キーワードから配信先を絞りこめるため、顧客ニーズに沿うアプローチが可能。認知拡大では自社と相性が良い顧客への発信が重要なため、ターゲティングを強みにしたWeb広告を活用しましょう。
Web広告について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
認知拡大後は、自社に興味を持った見込み顧客をしっかりと問い合わせにつなげる必要があります。そのため最終フェーズではWebサイトを活用し、問い合わせを獲得していきましょう。
Webサイトを活用すべき理由はこちら。
現代のインターネット社会では、興味を持った経路に関係なくWebサイトを閲覧する傾向があります。
例えば街なかの看板で自社を知った場合でも、のちのちWebで検索されることは多いです。
また設計事務所ではデザイン性や建築への想いが重視されやすく、Webサイトで過去事例やコンセプトを記載することで自社への共感を得られるでしょう。したがって競合と比較された際の差別化につながり、問い合わせにつなげる強力な集客ツールとして活用できます。
設計事務所のホームページ集客については以下の記事をご覧ください。
ここでは営業ノウハウについて、以下の3つから解説していきます。
設計事務所の営業方法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
営業を成功させるためには、自社が提供する価値と市場の需要がマッチしていなければいけません。
仮に素晴らしい設計ができたとしても、誰にも求められなければ仕事は獲得できないでしょう。
そのため自社サービスのポジションを明確化し、市場で需要があるのかを把握することが重要です。
例えば設計する建物においても、
のように分類されます。
また戸建て住宅のなかでは、
のように、扱う素材にも差があります。
さらに和風や洋風とデザインで分類されるため、市場を細かく分類し、市場規模や成長性を踏まえたうえでボジションを考えていきましょう。
正しい市場で営業しているにもかかわらず成果が出ない場合、販路や取引ルートが適切ではない可能性があります。
例えば紹介営業を軸にしていては、新規の顧客を大きく増やすことはできません。
また飛び込み営業ばかりを行っていても、アプローチする企業数の増加は見込めないでしょう。
このように昔ながらの営業方法が原因となっている企業は多く、現代ではWebを活用した営業方法が求められます。
商談一つをとってもオンライン化することで商談数の増加が見込めるため、いまある営業方法を見直し、積極的にオンライン集客へ切り替えるようにしましょう。
営業力を強化するには、営業組織としてスキルが高い状態を目指すことが重要です。
従来は気合や根性論が一般的となり、「営業は足で稼ぐもの」と捉えている企業が大半でした。
しかし現代では根性論ではなく、営業プロセスを細かく把握し、原因や改善方法を具体的に考えることが重要になります。
また上手な営業方法は積極的に共有することで、組織全体のレベルアップにつながるでしょう。
特に設計事務所では人材不足の企業も多いため、外部スタッフの活用や他社との提携など、幅広い視野をもつことが成功のポイント。人件費や時間に影響されない営業を行う際は、24時間集客ツールとして活用できるホームページ運用もおすすめです。
ここでは設計事務所の経営ノウハウについて、以下の3つから解説していきます。
安定した経営を行ううえでは、企業の経営状況を数値化し、どの程度の利益・売上を目指すべきかを把握することが重要です。
押さえておくべき数値はこちら。
なかでも経営状況の良し悪しを判断するには利益額・率を把握する必要があり、設計事務所では利益率が10%前後になります。
仮に利益率が大きく下回るような状態であれば、以下の対策例を参考に、利益率を高めるようにしましょう。
管理会計とは、企業の財政状況を正しく把握するためのツールを指し、月次損益試算表や資金繰り表のことです。
経営では資金の管理が重要になりますが、管理会計を用いることでお金の流れを可視化でき、正しい意思決定を行えるようになります。
意思決定の場面例
また管理会計では企業ごとにルールを定めるため、簡単に活用できる点がメリット。
経営を行う際は常に不測の事態を考え、事前に対応することが求められます。
特に建設業では料金の後払いも多いため、どのような状況でも資金面で問題にならないよう財政状況はかならず把握しましょう。
利益率や財政状況を把握し適切な資金繰りを行うことで、余裕のある会社経営が可能となります。
仮に資金繰りがうまく行われていない場合、売上があっても黒字倒産する可能性があるため注意をしましょう。
黒字倒産とは
黒字にもかかわらず現金が確保できないため倒産すること
建設業界ではプロジェクト終了後に請求書を発行するため、実際の入金はさらに先となります。
しかし入金までに賃代や人件費は発生し続けるため、現金が少ない状態は非常に不安定な経営状況といえるでしょう。
そのため固定費の6ヶ月程度を目安に運転資金を用意し、資金面で問題にならない状態を維持することが重要です。もしも現金の確保が難しい場合は銀行や信用金庫から融資、補助金や助成金の活用をおすすめします。
ここでは設計事務所の採用ノウハウについて、以下の3つから解説していきます。
求職者を集めるためには、求人募集していることを積極的に発信する必要があります。
若年層は多くの人がインターネットで仕事情報を検索しているため、ホームページを新規制作またはリニューアルし、求職者が求める情報を掲載する採用ページをかならず用意しましょう。
掲載すべき内容はこちら。
「エントリーはこちら」や「簡易的な募集要項」だけでは内容が不十分となり、自社に興味を持ってもらえません。
特に社員インタビューや仕事内容は求職者が重視する要素となるため、実際に働いた様子をイメージできるだけの情報量が必要です。可能であれば仕事の様子を映した動画などを活用し、設計士として働く魅力を最大限にアピールしていきましょう。
前述では採用ページの作成について解説しましたが、そもそも採用ページを閲覧されなければ雇用にはつながりません。そのため採用ページを整えた後は、SNSを活用し認知拡大を行うことが重要です。
SNSを活用すべき理由はこちら。
GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンで上位表示を目指す場合、求人市場は競合が多く、成果を出すまでに時間がかかります。
対して拡散力のあるSNSは、活用次第で多くのユーザーに閲覧してもらうことが可能。
施工事例などを交えながらスタッフの集合写真を掲載することで集客・採用をまとめて実践できるため、複数の観点から活用できる点が強みです。
人材不足が問題視されている建設業界では、若年層や海外労働者の雇用が求められます。
しかし若年層は「そもそも設計事務所ってなに?」と設計士について認知していないケースが多いといえるでしょう。また建設業界特有の3K(きつい・汚い・危険)というイメージが先行しやすいため、根本的なイメージを変えることが若年層を採用するコツです。
対して海外労働者は、言語や資格の壁が対策すべきポイントになります。
ただし雇用をすすめれば社内教育も確立できるため、将来的にも採用しやすい状況を作れるでしょう。
このように企業の採用活動では時代にあった働き方やコミュニケーションの取り方など、若年層や海外労働者に求められる社内体制を整えることが重要になります。
本記事では設計事務所に必要なノウハウを「集客」「営業」「経営」「採用」の4つから解説してきました。
成功している企業と聞くと「集客や営業に強い」と思われがちですが、ほかにも経営や採用面の対策が欠かせません。特に設計事務所では、業績が伸びない原因として人材不足が理由であることは多いといえるでしょう。
どんなに集客に強くてもスタッフ数が少なければ業務を回せず、受注数を増やせない状況となります。
そのためノウハウはバランスを意識し、問題点をつぶしていく取り組みが重要です。
TRASPは多くの設計事務所をWeb集客でサポートしてきた経験から、お客さまの経営状況に合わせた提案を行っています。まずは無料面談でヒアリングを実施しているので、お気軽にお問い合わせください。