TRASPコラム

ホームページのアクセス解析項目・目標設定方法をわかりやすく解説!

アクセス解析

更新日:2023.04.13
公開日:2020.09.27

ホームページは制作後の分析が重要!アクセス解析の目標設定のコツを解説

 

継続した集客が行えるホームページの成功のコツは、アクセス解析と目標設定です。

 

アクセス解析にはいろいろな指標がありますが、すべてを確認する必要はありません。
目標に応じて、必要な指標だけを確認するのが効率的にすすめるポイント。
また、「アクセス解析に必要なツールの選定」も重要です。

 

今回はホームページ制作のプロであるTRASPが、「セッション数とかUUとかよく聞くけどわからない」「目標ってどんなことを設定すれば良いの?」という方に向けて、代表的なアクセス解析指標や目標設定のコツ、おすすめの解析ツールなどをご紹介していきます。

 

 

ホームページのアクセス解析を行う重要性は、こちらの記事で解説しています。
「アクセス解析って必要なの?」という方は参考にしてください。

 

 

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アクセス解析に関する指標7つ

どんな項目があるの?アクセス解析に関する指標を解説

 

ここからはアクセス解析において代表的な指標を、Googleアナリティクスを基準に初心者にもわかりやすく解説していきます。

 

サイトの現状を把握できる指標

サイトの現状に関する指標には、次の3種類があります。

  • セッション数
  • ページビュー数(PV数)
  • ユーザー数(UU数)

セッション数

セッション数とは、簡単に言えば「訪問数」のこと。

 

アクセス解析では、ホームページにおいて接続が発生した回数を指します。
セッション=一区切りという意味。したがってセッション数は同一ユーザーで重複するのが前提であり、同じユーザーであっても期間中に二回訪問すれば「2」とカウントされるのが特徴です。

 

その代わり、セッションを再カウントするタイミングは決まっており、カウント方法は次のようになります。

30分何も操作がない際にセッションを切る設定の場合

10分後に操作が再開されれば、セッション数は1のまま

40分後に操作が再開されれば、セッション数は2になる

セッション数が多いほど、再訪問してホームページ内容を確認している人の数は多いということになります。
「1セッションごとの平均滞在時間」といったように、ほかの指標と合わせることでさらに調べられる内容は増えていくでしょう。

 

ページビュー数(PV数)

ページビュー数(PV数)とは、ページが期間中にどれだけ閲覧されたかを表す数値です。

 

累計値なので、同じユーザーが何度閲覧していても閲覧のたびに1ページずつカウントされます。セッション数との違いは、下の図のとおり「訪問して出て行くまでの1訪問が1セッション」「その中でページを移動するたびに1PV」です。

 

ホームページのアクセス解析項目・目標設定方法をわかりやすく解説!

引用:衣袋教授の新・Googleアナリティクス入門講座「Googleアナリティクスのセッション数とは?訪問数との違いは?[第12回]」

 

ページビュー数においては、1セッションごとにどれくらいページビュー数が発生しているかを調べるのも重要。
1セッションごとの平均ページビュー数が多ければ、それだけユーザーが1訪問ごとに複数のページを確認しています。

 

その代わり、単純に「ページビュー数が多い=パフォーマンスの高いサイト」ではありません。
ページビュー数が少なくても効率よくコンバージョンを獲得していれば、目標を達成しているケースも多いからです。目標に応じてページビュー数の増加を良いと捉えるか悪いと捉えるかは変化するので、注意してみてください。

 

ユーザー数(UU数)

ユーザー数は「ユニークユーザー数(UU数)」とも呼ばれ、計測時に指定した期間中に訪問したユーザーの数です。

 

計測の仕方は次のとおり。
また、一人のユーザーが複数ブラウザから訪問すると、別ユーザーと認識され、別々にカウントされます。

 

ホームページのアクセス解析項目・目標設定方法をわかりやすく解説!ホームページのアクセス解析項目・目標設定方法をわかりやすく解説!

引用:UU数とは?セッション数との違い、Googleアナリティクスでの確認方法を解説

 

重複も発生しますが、基本としては1ユーザーごとにいくらセッションやページビューが発生しても、ユーザー数カウントは1のままです。

2020年4月を対象に計測した場合

4月中に何度アクセスをしてもそのユーザーのカウントは1のまま。

そのユーザーが3月にも5月にもアクセスしている場合は、2020年3月~5月と期間を変更すれば、カウントはそのまま1になります。

 

ユーザー数については、多いほうが良いです。
なぜならセッション数やページビュー数と違って、ユーザー数は自社に興味を持ってくれているユーザーの数をそのまま数値で表しているからです。ユーザー数が多いほうが、コンバージョン率を改善した際のパフォーマンス向上効果も高いでしょう。

 

 

ユーザー行動を調べるための指標

ユーザーのサイト内行動を調べるには、2つの指標で確認できます。
漢字を見れば、なんとなく意味がわかるという方も多いでしょう。

 

  • 直帰率
  • 離脱率

 

直帰率

直帰率とは、「最初の1ページだけ確認して離脱をしたセッションの数」です。

 

直帰率が高いほど、ページ内を回遊するユーザーが少ない計算になります。

 

ホームページのアクセス解析項目・目標設定方法をわかりやすく解説!

引用:直帰率を正しく理解しよう!~直帰率はなぜ高くなる?直帰率の目安は?~

 

直帰率については、たとえばオウンドメディアで複数記事をアップロードしている際には多いほうが良いでしょう。回遊率が少ないということは、次のようなことに当てはまる可能性が高いです。

  • 求めている情報が少ない、または見つからなかった
  • ページが見づらい
  • 読み込みが遅い
  • 1ページで満足してしまった

 

情報の網羅性やページの最適化など、改善点が見つかる場合が多いです。
「1ページで満足してしまった」場合でも、関連する記事へのリンクやお問い合わせボタンの設置などの方法が考えられるでしょう。

 

ただし直帰率が多少高くても、心配しないでも良いコンテンツもあります。例としては、1ページだけで購入するかしないかをユーザーに決めてもらうランディングページなどがあります。

 

離脱率

離脱率とは、「指定ページが離脱元となった割合」です。
つまり、そのページを最後に見た割合ということ。

 

セッション数を分母として、算出されます。
直帰率と違うのは、離脱率は直帰率を含んでいる点です。1ページだけ見た割合を表示する直帰率に対して、離脱率では2ページ以上の閲覧でも最後に離脱が発生したページを計測して表示します。

 

指標の活用方法としては、たとえば

コンバージョン用の購入ページの離脱率が高い場合は、そこからサンクスページへアクセスしてもらえるように改善を行う

などがあります。反面サンクスページから離脱する人の割合は高いでしょうから、離脱率の数値が高くてもそこまで気にする必要はありません。

 

 

目標やコンバージョンにおける指標

目標やコンバージョンなどに関係する指標としては、次の2つが代表的です。
コンバージョンは聞いたことのある方も多いと思いますが、「ページの価値」とは何なのでしょうか?

  • コンバージョン率
  • ページの価値

コンバージョン率

コンバージョン率は、

  • 資料ダウンロード
  • 問い合わせ数
  • 直接的な購入

といった収益に近い段階のアクション、または購入数そのものの割合を計測する際に使います。
計算方法はコンバージョンプロセスごとに異なり、たとえば次のとおり。

広告のクリックからの商品購入成約

広告クリック数÷購入完了数=コンバージョン率

コンバージョン率が低い状態は、言わばバケツに水が入らない状態です。

 

バケツに穴が開いて水が入らない(流入したユーザーがコンバージョンせずに離脱していく)と、バケツで水を汲みにくく(コンバージョン率が低くなってホームページのパフォーマンスが下がる)なります。

 

コンバージョン率を高める改善を行うと、流入数が変化しなくてもホームページ内で高い収益を発生させられます。

 

ページの価値

ページの価値とは、そのページがコンバージョンにどう影響を及ぼしたかを知るための指標になります。
そのページを見たことで、売り上げにつながったかどうか、が観点。

ECサイトで買い物をする場合

ほとんどの人は購入前にカートの中身を確認します。

このとき、「確認を行うカートに入れた商品の表示ページ」は、「購入完了ページ」の次に価値の高いコンテンツです。

ページの価値は、単にコンバージョンを発生させたページだけでなくそのアシストをしたページを探す際に重要です。現在のユーザーは商品購入ページ以外にもいろいろなページを確認して商品を購入するため、どのページが購入プロセスに貢献したかを詳しく知る必要があるため。

 

ページの価値を数値で確認することで、間違ったページ改善を行わずに確実な動線設計が行えるので覚えておいてください。

 

 

ホームページのアクセス解析目標を設定する方法

ホームページ制作の際、アクセス解析目標を設定するときのポイント

 

ここからはホームページ制作の際、アクセス解析目標を設定するときのポイントを解説していきます。

 

目標は的確に

まずは的確な目標を設定しましょう。
目標が設定されていなければ、どの指標を見るべきかわかりませんし、計測内容がぶれてその後に活かせない危険性もあります。

 

たとえば

  • 認知度向上目的であれば、ホームページアクセス数を前期より20%アップさせる
  • 比較検討目的であれば、商品やサービス紹介ページへの到達率を前年度比で30%アップさせる
  • コンバージョン目的であれば、ホームページからの資料請求数を前年度より40%増やす

 

といった例が挙げられます。目的により設定すべき目標も変わってくるのがわかるでしょう。

 

そもそもなぜアクセス解析をしたいのかを明確にして、ただ何となく指標設定を行わないように注意してみてください。

 

 

目標に応じて適切な指標を選ぶ

目標が決まったら、次はその目標の達成を計測できるよう、適切な指標を選んで計測を行っていきます。
デフォルトで最初から計測できる指標もあれば自分で設定しないといけない指標もあるので、整理して必要な項目はツールからカスタマイズを行います。

 

認知度向上

  • PV数
  • ユニークユーザー数
  • 商品やサービスに関するキーワードの検索数

比較検討

  • 指定商品やサービス紹介ページのPV
  • 指定商品やサービス紹介ページの平均滞在時間

コンバージョン

  • サンクスページの表示数
  • 問い合わせの数
  • 資料ダウンロードボタンのクリック数

特にコンバージョンに関しては、企業独自の指標も多く、カスタマイズする必要性の高い指標です。
目標に応じて指標を変更しながら、複数の指標を使ってパフォーマンスを計測していくのがポイントです。

たとえばPV数が多くても、それは同じユーザーが何度もページを見ているだけで新規顧客の獲得にはつながっていないかもしれません。ユニークユーザー数や新規訪問ユーザー数などを計測すれば、実質どれくらいユーザーが増えているのかがわかるでしょう。

 

 

Googleアナリティクスのアクセス解析については、こちらの記事でも解説しています。

 

 

 

きちんと計測が行われているか確認する

指標の設定が終わった後は、実際にテストで計測しながら指標通りに数値やグラフが表示されるか確認してみてください。自分で設定を行う必要がある項目の場合、設定エラーで数値計測がされず痛い目に遭うこともあるからです。

 

エラーが発生した場合は

  • ページURLを入力ミスしたり貼り間違えている
  • 項目の入力方式がツール非対応であり正しくない

 

といった内容をチェックして確認しましょう。

 

また計測がされていても、実際には重複が多数発生して正しいデータが出ない可能性もあります。
特に有料広告からLPへの流入を狙っている場合は、「アドフラウド(広告を掲載しているメディアの人間が、不正に広告をクリックしたりしてパフォーマンスを水増しする方法)」被害に遭遇する可能性もあるのでアドフラウド防止ツールで対策を行っておくと安心でしょう。

 

また自社やクライアントのIPアドレスを、計測対象から除外するといった対策も必要です。

 

 

ホームページのアクセス解析でおすすめのツール

効率よく解析しよう!ホームページ制作においてアクセス解析をする際おすすめのツール

 

ホームページ制作においてアクセス解析を行う際は、次のようなツールを利用すると作業が捗ります。

 

Googleアナリティクス

Googleアナリティクス

Googleアナリティクス

 

「Googleアナリティクス」は、Googleが公式で提供しているアクセス解析ツールです。
アクセス解析ではシェアNo.1となっており、すでに利用されている方も多いのではないでしょうか。

 

大企業向けの有料プランもありますが、多くの企業は無料プランで十分な機能が利用できます。

 

今回ご紹介した指標を一括設定して、効果を分析できます。
表示される項目が多いだけに最初は操作に戸惑うかもしれませんが、数値とグラフでまとめて効果を測定できるので便利です。まずはトップ画面のアクセス概要だけでも理解できるようにしておきましょう。

 

またコンバージョンについては「カスタムコンバージョン」機能が利用可能です。
自社で内容を設定してカスタマイズした項目を測定可能なので、細かく内容を把握できます。

 

ほかにもユーザーの回遊行動を可視化したり、「コホート分析」により訪問ユーザーの行動や定着率を期間の経過に応じて把握できたりと便利な機能が複数搭載されています。

 

現時点では最新となるアナリティクスについて解説した記事になります。

 

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソール

 

「Googleサーチコンソール」は、Googleアナリティクスの補完を行う役割も持った重要なツールです。

 

ホームページ通信が「http」から暗号化方式の「https」化されるのが一般的になった現在、Googleアナリティクスでユーザーがどんなキーワードでホームページへ流入してきたかを測定するのが難しくなっています。

 

なぜなら、httpsでは通信が暗号化されているので、詳しい検索条件(クエリ)を表示できなくなっているからです。
したがって、どんなクエリでユーザーが自社ホームページに流入してきたかを知るためには、Googleサーチコンソールを連携させてGoogleアナリティクス内で使えるようにする必要があります。

 

Googleサーチコンソールを利用するとユーザーが検索クエリで使ったキーワードだけでなく、

 

  • 検索クエリごとにページの順位はどうなっているのか
  • 検索クエリごとのアクセス数はどれくらいか

 

といった内容も調べられるので便利です。

 

またページ内エラーをチェックしたり、ペナルティを受けた際の対処を行ったりという操作もできるので登録しておいて損はありません。

 

Googleサーチコンソールの登録方法・使い方についてはこちらも参考にしてください。

 

Ptengine

Ptengine

Ptengine

 

「Ptengine」は世界的に有名な「ヒートマップツール」です。
ヒートマップツールではホームページ内の移動ではなく、1ページ1ページのパフォーマンスに焦点を当てて解析ができます。

 

たとえばPtengineの場合、

  • どの個所がよくクリックされているか
  • どの部分が長時間閲覧されているのか
  • ページ滞在時間の平均はどのくらいか

 

といったことを計測可能です。
クリック数やよく見られている要素の確認などを、サーモグラフィー調のエフェクトで簡単に把握できるのがポイントです。

 

またページ滞在時間を計測できるのも特徴です。

Googleアナリティクスでもページ滞在時間は調査できますが、正確な数値が出ません。これはGoogleアナリティクスではページの移動を基に滞在時間を計測しているからで、最後にユーザーが閲覧したページ(離脱につながったページ)は移動が発生しないため滞在時間は計測されないからです。これにより最後のページ滞在時間が0になり、正確に数値表示できない弊害が起こります。

 

その点Ptengineでは1ページ1ページ滞在時間を計測するので、最後に閲覧されたページの平均滞在時間もきれいに計測できます。細かくページ滞在時間を調査したい際にも、Ptengineは有効なツールです。

 

アクセス解析で使えるツールをさらに知りたい方は、こちらも参考にしてください。

 

まとめ

今回はホームページのアクセス解析における代表的な指標や設定のコツ、そしておすすめの解析ツールなどをご紹介してきました。

 

ホームページ制作において、適切な指標を用いてアクセス解析するのは重要です。
認知度向上や比較検討、コンバージョンなど目的に応じて適切なゴール設定を行い、必要な指標を計測して効率を上げましょう。

 

TRASPは培ってきたWebマーケティング全般の知識・経験から、お客さまの目的に応じた最適な分析手法を提案します。業種・業態問わずに支援が可能なため、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

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