ブランディング
企業のブランディングとは?10分でわかる目的・・・
2023.03.08
TRASPコラム
ブランディング
更新日:2023.04.09
公開日:2023.03.08
長年同じサービスや商品を提供していると、売上が低迷して悩んでしまうこともありますよね。新規事業のアイデアがあれば良いものの、そう簡単には思いつかない・もう一度売上を伸ばしたいと考えている方も多いと思います。
そこでおすすめの方法は「ブランドイメージを再構築」するリブランディングです。
本記事ではリブランディングの概要についてピックアップし、実施すべきタイミングやリブランディング手法についてまとめました。
Web集客のプロであるTRASPが、リブランディングを成功させる秘訣や、いまある商品・サービスから再度売上を向上させるコツについてお教えます。
目次
リブランディングとは企業イメージや提供しているサービスなど、消費者に与えるブランドイメージを変化させる施策のことです。
具体的な施策では、企業ロゴ・ホームページデザインの変更など表面的な変化、そして企業のコンセプト改革など内面的な変化が挙げられます。
まずはリブランディングの概念や目的について解説していきますので、確認していきましょう。
リブランディングの目的は、市場や消費者に合わせてブランドイメージの再構築を図ることです。
ブランディングによって企業イメージを定着させてきたものの、時代の変化によってブランドイメージが当てはまらなくなるケースは少なくありません。
とくに近年はトレンドの流れが早く、日々消費者のニーズは移り変わっているといえるでしょう。
そのためリブランディングによってブランドイメージの再構築を図ることで、現代に対応したブランドイメージを与えられます。
ただしリブランディングはあくまで「もとになるブランドイメージの変化」です。したがって根本的なイメージが合わないといった場合は、ブランディングによって「新しいブランドを構築」する必要があります。
ブランディングについてくわしく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Webブランディングについて解説した記事もあります。
リブランディングの種類は、大きくわけて以下の3つがあります。
時代に合わない・古いブランドになってしまったなど、ブランドの存在意義を変える場合は「ブランドアイデンティティの再構築」が必要になります。
ブランドアイデンティティとは
簡潔にいうと、ブランディングの軸となるコンセプトやビジョンに変化を加えることです。
例えば30・40代の女性向けに販売していた美容グッズを20代向けの訴求に変更するなど、コンセプトに変化を加えることで、ニーズをもつ消費者へアプローチできるようになります。
ブランドコンセプトには手を加えないものの、会社ロゴや表面的なデザインなどブランドの見せ方を変える場合は「ビジュアルアイデンティティの再構築」が必要になります。
ビジュアルアイデンティティとは
人間がもつ五感のなかでも「視覚的な要素」は約7割以上を占めると言われており、ブランドイメージを与えるうえでロゴやWebデザインは重要な役割を持ちます。
そのためコンセプトを変えるまではいかなくても、何かしらの変化を与えたいという場合には、ブランドの見せ方を変える施策がおすすめです。
ブランドの購入・体験をとおして得られる価値観に変化を加える場合は、「ブランド体験の再構築」が必要になります。
例えば「家」を購入すると仮定した場合、おしゃれなモデルハウスで手厚い接客を受けながらプランを選ぶのか、インターネット上で自由に選ぶのかではお客さまの「家づくり」体験は大きく異なるでしょう。
かならずしも対面で接客することがベストではありません。お客さまが家にいながら好きな時間に好きなだけ間取りや壁紙などを悩んで検討できる点は、インターネットのメリットといえます。ほかにもWebサイト上で得られる割引特典などがあれば、対面接客を上回る満足度となる可能性もあるでしょう。
このようにブランド体験は強力なブランディング材料となるため、いままでとは異なる新しい変化を加えたい場合におすすめです。
リブランディングでは自社へのイメージを変化させることに加え、新しいターゲット層へのアプローチやブランドロイヤリティの向上など、複数のメリットが得られます。
ここでは企業がリブランディングを行うメリットについて解説していきます。
1つ目のメリットは、リブランディングを行うことで、いままでとは異なる新しい印象を与えられることです。
どんなに愛着のあるブランドだとしても、何年何十年も同じままでは消費者に飽きられてしまいます。
しかしリブランディングを実施できれば新しい印象からブランドへの興味を引き、ブランドに対するマンネリ化を防ぐことができるでしょう。
また一からブランディングする際は、時間やお金のコストが発生していまいます。対してリブランディングではいままでのブランドをベースにするため、コストを抑えて取り組める点も強みといえるでしょう。
2つ目のメリットは、いままでの顧客層ではない、新しいターゲット層へアプローチできることです。
ある程度ブランドイメージが固定されている場合、消費者のなかには「〇〇な人が多く使用している」などのイメージを持つ方もいらっしゃいます。
そのため確立されたブランドイメージによって、ターゲットが限定されてしまうケースも珍しくありません。
しかしリブランディングでブランドイメージを一新できれば、消費者がもつ固定概念を壊すこともできるでしょう。
結果的にターゲット層が広がり多くの顧客獲得にもつながるため、新規顧客の獲得においてもリブランディングは効果的です。
3つ目のメリットは、すでに顧客となっているユーザーのブランドロイヤリティを高められることです。
ブランドロイヤリティとは「数あるブランドのなかで、ある特定のブランドを購入したい」という顧客の気持ちを表し、リピートを促すうえで欠かせない要素となります。
リブランディングによって商品・サービスの新鮮さを与えることで、より一層自社製品を愛用してくれるファンを増やせます。
またブランドロイヤリティが高いと「顧客単価の増加」「広告宣伝費のコスト削減」といったメリットも得られ、総合的な売上げアップにも効果的です。
リブランディングを実施する際は適切なタイミングを図ることで、よりイメージを浸透させやすくなります。ここではリブランディングにおすすめのタイミング4つを紹介していきます。
経営者や事業が代わったときなど、大きな変化がある場合はリブランディングを実施しやすいタイミングとなります。
実際、経営者によってビジョンや方向性は異なり、いままでのブランドイメージが当てはまらないケースも多いといえるでしょう。
新規事業においても、「いままでにはない分野・ジャンルへの参入+リブランディング」によって企業イメージを大きく変化させられ、新しい顧客獲得にもつながります。
自然な流れで大きなインパクトを与えられるため、イメージを大きく変化させたいという場合にもおすすめです。
ブランディングを実施したものの「うまく浸透しなかった」「イメージを伝えられなかった」という場合、リブランディングによって状況を改善できる可能性があります。
ただしブランディングがうまくいかない原因を突き止めることが重要なため、アンケートの実施やお客さまの声を集めるなど、顧客の本音を探るようにしましょう。
なかには自社が自信を持っている要素であっても、顧客目線では印象に残っていないといったケースもあるため、自社ブランドに対する率直な意見を集めることが大切です。
競合他社が新しく参入してきた場合も、リブランディングを行ううえで最適なタイミングといえるでしょう。
なぜなら競合の新サービス・新商品に注目が集まりやすく、相対的に自社の価値が下がりやすいからです。
例えば市場シェアで1位を取り続けている場合でも、同価格で同じ水準のサービスが登場すれば、一気に立場は危うくなってしまうでしょう。
しかし同時期にリブランディングを行うことで、顧客の興味関心を自社にも向けられます。そのため自社の価値が陳腐化されず、ライバルと同水準で競い合えます。
時代の流れやトレンドが変化した場合も、リブランディングを行いやすいタイミングとなります。
例えば会社ロゴを例に挙げた場合、2000年代初期は立体的なデザインが流行していました。しかし近年ではシンプルさが求められる傾向が強く、多くの有名企業が非立体的・シンプルなカラーのロゴを使用しています。
白黒の会社ロゴを使用している企業も増えており、まさにトレンドに合わせてリブランディングを実施している例といえるでしょう。
このように時代によって顧客のもつ感性は変化するため、市場に合わせてブランドイメージを考えることが重要です。
ここでは企業リブランディングの成功事例3つを紹介していきます。
1990年にオープンしたサンリオピューロランドは、オープン当初は人気テーマパークとして注目を集めていたものの、年々入場者数が減少し悩んでいました。
そこで行ったことが、ターゲット層を「子ども→20代〜30代の女性」に変更したリブランディングです。
大人も楽しめるコンテンツとしてテーマパーク内の雰囲気、ミュージカルの内容に変更を加えたところ、入場者数の記録更新に成功。
SNSなどにも力を入れ、大人が楽しめることから「子どもも連れてくる」という戦略が見事にはまり、リブランディングによってイメージを変えられた事例です。
黄色いパッケージのポテトチップスでおなじみの湖池屋は、業界で長年トップに君臨していたものの他社との明確な差別化がないことから、市場シェアが徐々に奪われている状況でした。
このようななか自社の強みである「老舗」のブランド力、100%日本産のじゃがいもだけを使用・パッケージを古風に変更などのリブランディングによって、再度多くのファン獲得に成功。
いまでは価格帯ではなく、商品の品質や味で選ばれる商品へと変化しています。
「差別化がない」という課題が明確化できていたからこそ、適切なリブランディング施策によって売上向上ができた事例です。
資生堂が販売している制汗剤「シーブリーズ」は、当初男性向けのボディケアとして開発された商品でした。
しかしブランド戦略がうまくはまらず、なかなか売れ行きの伸びない状況がつづいておりました。
そこでシーブリーズのおこなったリブランディングが、学生が憧れるような青春感を前面に押し出したイメージ戦略です。
男性・女性とわずに利用できる商品へと変化させ、積極的にCMなどのプロモーションを実施。
結果的に大半の学生が使用したことがある大ヒット商品に生まれ変わり、リブランディングによって売上を大きく向上させた事例となっています。
ここではリブランディングを成功させるコツや手順について、以下の3ステップから解説していきます。
適切なリブランディングを実施するには、まず現状のブランドイメージに対して、どのような課題があるのかを客観的に分析することが重要です。
企業の打ち出しているイメージと消費者が感じているイメージが異なるケースもあるため、お客さまの声など、顧客調査を行うことがおすすめ。
「お客さまの声」の集め方
自社製品を愛用しているユーザー・使用経験の浅いユーザーなど、さまざまなお客さまから調査すると、より客観的な意見を集められます。
お客さまの声についてくわしく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
つづいて現状の分析結果をもとに、具体的に何をリブランディングするのかについて考えていきましょう。
意識すべきことは「理想となる姿」といかにギャップを埋められるかです。そのためにはフレームワークを活用し、自社の強みや競合との比較から、オリジナルリティのある要素を明確化していきましょう。
活用できるフレームワーク例
リブランディングでは顧客目線が欠かせないため、自社目線の企画にならないよう「市場における自社のポジショニング」を意識しながら企画を考えることが大切です。
フレームワークの活用方法についてくわしく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ただリブランディングを実施するだけでは顧客に認知されず、いつまでたってもイメージを変えられません。そのためリブランディングを実行する際は、どのように顧客へ周知させて行くのかを決めましょう。
ブランディングではブランドイメージの統一感が重要となるため、ホームページやSNSなどクリエイティブの統一化は必須となります。
とくにホームページはユーザーが検索した際に訪れるため、自社の考えているイメージを上手に表現することが重要です。
TRASPではお客さまのブランディングイメージに合わせて、ホームページ設計からWebデザインまでを一貫してサポートしています。ブランディングに加えて集客に強いホームページ制作が可能なため、まずはお気軽にご相談ください。
最後にリブランディングを行う際の注意点について、以下の2つから解説していきます。
リブランディングではターゲットをはっきりとさせることが重要となりますが、「痩せている人」など限定しすぎる表現には注意が必要です。なぜなら当てはまる人・当てはまらない人どちらにも反感を買ってしまう恐れがあり、誤解を招く可能性があるためです。
とくに近年はSNSでの拡散が早く、一度不評を状態になると、一気に悪いイメージが浸透してしまいます。
したがってリブランディングで使用する表現には細心の注意を払いましょう。
リブランディングはかならずうまくいくというわけではなく、なかには失敗してしまう可能性もあります。
例えば消費者がもとから持つイメージと大きく離れてしまうと、顧客離れが加速するため注意が必要です。
また一度離れた顧客は、ブランドイメージを戻しても戻ってきてくれないことが多いといえるでしょう。
したがって一部の顧客にだけリブランディングを実施するなど、テストマーケティング的な形でスモールスタートすることもおすすめです。
本記事ではリブランディングの概要についてピックアップし、実施すべきタイミングやリブランディング手法について解説してきました。
リブランディングでは現状分析によって課題を把握し、消費者の考えるイメージに沿った戦略設計が重要です。またイメージの浸透には集客力の強化が欠かせないため、ホームページをはじめとしたWeb集客にも取り組むことをおすすめします。
TRASPではホームページ制作を軸に、Webマーケティングを活用したブランディング戦略をご提案しています。お客さまの悩みや課題をヒアリングしたうえで、課題解決につながる戦略をご提案していますので、まずはお気軽にご相談ください。
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