マーケティングガイド
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2020.08.07
TRASPコラム
マーケティングガイド
更新日:2023.04.15
公開日:2021.03.17
検索エンジンのトップシェアを握っている「Google」は、ユーザーファーストの精神で日々検索エンジンの改善に取り組んでいます。改善はこまめに行われており、中には検索結果のパフォーマンスを大きく変化させる要素が追加されることもあります。Web業界でSEO対策などを行っている場合は、検索エンジンの表示結果である「SERPs」についてよく理解して対策を行う必要があるでしょう。
「SERPsへの対策=SEO対策ではない」ので、勘違いしている方は気を付けてください。
今回はSERPsについて詳しく知りたい方向けに、基本情報や検索エンジンの変化の歴史、そしてSERPsの対策方法などをご紹介していきます。
目次
SERPs(Search Engine Result Page)とは日本語読みで「サープス」と呼ばれるWeb専門用語です。検索エンジンにキーワードを入力して表示される情報すべてを指します。ちなみに複数形の「s」が省略されて「SERP」と呼ばれるときもあります。
他のメディアを確認してみると、「SERPsで上位表示を行いアクセス数アップを目指すことがSEO対策」だと説明している場合も多いです。確かに間違いではありませんが、この説明だとSERPsの一面しか切り取っていないのでSEO初心者が勘違いする可能性があります。
SEO対策とは一般的に、Webサイトのコンテンツや構造に工夫を行って上位表示を目指す方法です。しかし対策を行うのは、SERPsの内主に自然検索(オーガニック検索)になります。
SERPsに掲載されるのはオーガニック検索だけではありません。たとえば検索結果によっては、有料広告が数個オーガニック検索より上位表示されるケースがあります。事業代行などのカテゴリーで検索を掛けてみると、有料広告が上位表示される具体例を実際に確認可能です。
また地域との関連性が強いローカル系のクエリで検索が行われると、今度はオーガニック検索より「ローカルパック」が上位に掲載されます。「新宿 レストラン」など、地域を織り交ぜた検索を行うとローカルパックが上位表示されるのが一目で分かるでしょう。
つまり自社の性質によってはSEO対策に注力するだけでなく、有料広告の運用やローカルパックへの対策(MEO対策)などを行うことで本当の意味での検索結果上位表示が達成されます。
SEO対策はSERPsへの対策方法の1つでありすべてではないので気を付けましょう。
SERPsには次のような情報が一括で表示されるのがポイントです。
SERPsにおいてオーガニック検索や有料広告といった検索結果一覧より上部に小さく表示されます。情報がどれだけインターネットに掲載されていたのかが数値で小さく表示されます。
情報のヒット件数はあくまで参考値であり、「インターネットに今検索条件に関する情報がこれだけある」というのを示しているだけに過ぎません。ヒット件数の違いでユーザーの検索パフォーマンスが変化するという状況は考えにくく、自社で操作できる数値ではないのでそこまで気にしなくてもよいでしょう。
検索条件に応じて、オーガニック検索よりも「リスティング広告」と呼ばれているテキスト広告が上部に表示される場合があります。リスティング広告には小さく「広告」というタグが追加されますが、見た目はほとんど自然検索のスニペットと同じです。
リスティング広告を出稿するには広告サービスへ登録してお金を払う必要があります。無料で情報を表示できないのがデメリットですが、その分SEO対策だけを行うよりも短期間でコンバージョンなどの成果が出やすいのがメリットです。
自然検索はSEO対策を行う場所です。ユーザーの検索条件に応じて関連度やコンテンツ質などが高いものが順番に表示されます。
SEO対策を行うと自然検索で上位に表示されるようになりますし、広告が上部に表示されていない場合は最上位に自社のWebページが表示されるケースもあります。リスティング広告に頼るとコストが掛かりますが、自然検索へ施策をシフトしていけるとコストを削減しながら長期的に集客やコンバージョンを狙えるようになるのがポイントです。
自然検索やリスティング広告枠の下に表示されます。検索エンジンが自動判別した、ユーザーの検索条件とかかわりがあるキーワードが一覧でテキスト表示されます。
関連キーワードはSEO対策で下準備を行うときに使えます。自社が対策したいキーワードをまず検索結果に掛けた後、どのような関連キーワードがあるのかを一覧で確認できるからです。検索エンジンが検索キーワード入力時キーワード候補を自動でサジェストしてくれる機能などと併せて、どのようなキーワードをコンテンツへ盛り込んでいけばよいか判断していきましょう。
SERPsでは他にも「アンサーボックス」や「ナレッジパネル」といった特殊な情報が追加で掲載されることがあります。詳しくはこれから解説していきます。
検索エンジンの中でも特にGoogleは検索精度が高く、時代に合わせて以下のような情報をSERPsへ追加してきました。
アンサーボックスとは、「ユーザーの検索条件から悩みや疑問を抽出して、答えになりそうな情報を直接強調して表示する」ものです。検索結果の上位に灰色の枠で囲まれて強調表示されます。
アンサーボックスには、
などの種類があります。
ライブリザルトとナレッジカードは特定のメディア(大手天気情報メディアや政府関連機関メディア)の情報が表示されるので、対策はできません。しかし強調スニペットの場合は対策が可能です。
SEO対策においてもアンサーボックスとして強調スニペットを表示できるようにコンテンツ内容を工夫すれば、強調スニペットの表示確率が上がりユーザーの悩みや疑問をスムーズに解決できるようになります。
ナレッジパネルとは、「ユーザーの検索条件に合う内容を詳しく表示する機能」です。ナレッジパネルが表示されるのは、パソコンの場合検索結果の右側、スマホでは画面上部です。
ナレッジパネルには
などが表示されます。
ナレッジパネルを使えると、画像ありでユーザーへ強く自社ビジネスをアピール可能です。ただし完全にコントロールすることができないので、インターネット上の自社関連コンテンツを増やして情報を充実させる必要があるのがポイントになります。
Google検索エンジン上での検索ニーズは多様化しています。Googleでは1人1人のニーズに合った情報を表示できるように、「ユニバーサル検索」を導入しました。
ユニバーサル検索とは
など、Webページ以外のコンテンツをSERPs上に表示する機能です。
たとえば「○○ 作り方」として料理の検索を行うと、関連レシピの作り方動画が上位へ掲載されます。動画がユーザーのニーズに合っていると判断されているからです。
SEO対策したいキーワードで検索を実際に掛けた場合、ユニバーサル検索でWebページ以外のコンテンツが目立っている可能性もあります。ですから目立っているコンテンツに対しても対策を行い上位表示を目指すことでSEO対策との相乗効果が見込めるのがポイントです。
SERPs対策を行えば、SEO対策だけに頼らない集客が検索エンジン上で実現します。ユーザーのニーズは変化していくので、SEO対策だけが自社の目標達成の手段とは限りません。
といった方法で、ユーザーにより合った情報の提示が可能になりマーケティング効果が発揮しやすくなります。
将来的なマーケティングの変化へ対応できるように、SERPs全体で変化を捉えてどう対応していけばよいか柔軟に考えていきましょう。
SERPsに掲載される情報はWebページだけとは限りません。そこでSEO対策だけでなく、SERPsに関係するコンテンツの最適化対策なども行う必要があるのがポイントです。
自然検索で上位表示を狙うのは、SEO対策の本質でありSERPs対策の有効な手段でもあります。自然検索で上位表示を安定化させられると、強調スニペットやナレッジパネルといった情報表示に関してもアドバンテージを得られるのがポイントです。
SEO対策においてはテクニックだけに頼らないようにしましょう。ユーザーに求められている情報を分かりやすく提示する「コンテンツSEO」観点からの対策も必須です。目標設定やペルソナ設計などさまざまな手順を踏んでコンテンツを作成していけるようにルールを決めてみてください。
SEO対策については以下の記事でご紹介しているので参考にしてみましょう。
スニペットには通常
が表示されますが、現在では「リッチスニペット」と呼ばれる情報を追加できるようになりました。
リッチスニペットによって
といった情報を追加で表示して集客を行うことが可能です。非表示のスニペットより目立つので競合に差を付けられる可能性があるのがポイントになります。
リッチスニペットを確実に表示する方法はありません。ただしリッチスニペットが表示されやすくするために「構造化マークアップ」を行うことは可能です。
構造化マークアップとは、検索エンジンにリッチスニペットに関する情報を伝えて表示をお願いすることができる記述手法です。
構造化マークアップについては以下の記事でも紹介しています。
強調スニペットもリッチスニペットと同じく、確実に操作する方法はありません。ですから表示されやすくする対策を行うのがポイントです。
基本的には、まずリッチスニペットで上位表示したいコンテンツを対策キーワードで上位表示されるようにしておきます。10位以内に表示されるようにしておくと安心です。
そして
といった対策を行うことで表示確率が上がります。
ただし強調スニペットに上位表示されても自社が望む効果が得られるとは限りません。現在強調スニペットに表示されることでその場で課題が解決してしまい、ユーザーがWebサイトを訪問せずに離脱してしまう「ゼロクリックサーチ」問題が起きています。
強調スニペットに表示されたからと言って油断はせずに、自社の目的が強調スニペットによって達成されているのか判断を行いながら施策に盛り込めるのか決めていく必要があります。
ローカルパックとして実店舗情報などを上位掲載するためには、ローカルパックの情報源となるGoogleマップ上で自社の情報を公開しておく必要があります。Googleマップ上で上位表示が狙えていると、ローカルパック上にも掲載されて集客効果が上昇する可能性が高まります。
Googleマップ上でMEO対策を行い、情報の上位表示を狙いましょう。
といったMEO対策があります。
詳しくは以下の記事で紹介しているので確認してみてください。
動画コンテンツをSERPsへ上位掲載するためには、「動画に関するSEO対策(VSEO対策)」を行う必要があります。
Youtubeの場合、
といった対策で再生回数が増えて、Googleの検索結果においても上位へ表示されやすくなります。
競合が少ない今の内からVSEO対策のノウハウを蓄積しておけば、SEO対策と絡めて相乗効果を狙えるでしょう。
リスティング広告はSEO対策期間の短縮などを狙うために必要です。
たとえば自社がSEO分析ツールを提供している場合、「SEO 分析 ツール」などで対策を行うことでリスティング広告が上位表示され集客を行えるようになります。予算を確保できる場合はまずリスティング広告で認知度などを高め、それからSEO対策などを軌道に乗せてコストを削減していく方法がおすすめです。
ナレッジパネルには「Twitter」といったSNS情報も掲載可能です。掲載されることでナレッジパネル経由のSNS流入が狙えます。
ナレッジパネルへソーシャルメディアを表示するには、公式サイト情報とSNS情報を合わせるといった対策が必要です。
SERPsには画像を検索結果として表示させることも可能です。
といった対策で画像が検索結果に表示される確率が上がります。
対策方法1つ1つは細かいですが、成果が出るとモチベーションが上がるので試してみてください。
今回はSERPsの基本情報や検索エンジンの変化の歴史、そしてSERPsの対策方法などをご紹介してきました。
SERPsで対策するのは自然検索結果だけではありません。そのためSEO対策だけでなく、MEO対策や広告対策など複数のコンテンツ対策を行い自社情報の上位掲載を目指していきましょう。
すべての情報に関して最適化を行うのは骨が折れます。自社の対策キーワードなどに応じてどの情報を上位へ掲載したいのか優先順位を決めてみてください。ぜひSERPsの最新情報も対策の参考にしながら、広い視点で検索エンジンを捉えてみましょう。