SEO
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2021.03.03
TRASPコラム
SEO
更新日:2023.05.21
公開日:2023.04.21
今回、TRASPで現在公開されている760記事の中から30記事を選定し、リライトを行いました。今回のリライトの目的はさまざまな方法を試し、効果の出るリライトの方法を見つけることです。
この記事では、第一回のリライトで得られた成果や使用したツール、リライトする記事の選定方法、効果のあった記事に行った施策や反省点までを、TRASPのライター松井が詳しくご紹介していきます!
記事のリライトをどのように行えばいいのかわからない、リライトでどのような効果が得られるのかわからないという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
こちらでは、今回のリライトで以下の成果を得られた記事についてお話していきます。
下記は、今回のリライトで効果があった記事の一つです。
この記事のリライトを行ったのは2月9日。
下記のサーチコンソール画面の中のオレンジ色の線グラフが検索順位となっており、リライトを行ってから順位が上がっていることがわかります。
この記事は「ホームページ 動画」のキーワードで10位付近を行ったり来たりしていたため、1ページ目に表示させるためにリライトを行うことに。
リライトの結果、10位から4位まで検索順位が上昇し、わずかではありますがクリックされるようになりました。
続いては、all in one seoの使い方について説明した下記の記事。
この記事のリライトを行ったのは2月14日のため、リライトを行ってから順位が上昇していることがわかります。
リライト実施前は「all in one seo 使い方」というキーワードでの検索順位が11位でしたが、リライトを行うことで8位まで上昇しました。
11位だと検索表示画面の2ページ目に表示されますが、8位になると1ページ目に表示されるため、ユーザーの目に留まりやすくなります。よりクリックされるページになるためにも今後さらに上位を目指していきたいところではありますが…。
なお、3月20日ごろから順位が下がっているのは、カテゴリの変更によってURLが変わってしまったことによるものだと思われます。こちらはあくまでも一時的なものであるため、そこまで気にする必要はありません。
リライトを成功させるためには、ただ何となくアクセスが増えそうな記事や順位が上がりそうな記事を選ぶのではなく、きちんとした根拠をもとに記事を選定する必要があります。
今回は記事を選定する根拠を示すため、以下2つのツールを使用しました。
それぞれのツールについてご紹介していきます。
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
Googleサーチコンソール(Google Search Console)とは、Googleが提供しているインターネット検索のツールのことで、無料で利用できます。
Googleサーチコンソールの「検索パフォーマンス」の機能を使用すると、主に以下の項目が確認できます。
ユーザーがどのキーワードで検索しているのか、その結果どのページが表示されたのかなど、ユーザーがサイトにアクセスする前のデータが取得できるため、サイトへの流入数を増やす施策を考える際に役立ちます。
Ahrefs(エイチレフス)とは、ユーザーがどのキーワードでサイトに流入しているのかや、キーワードの検索ボリュームを把握できるツールのことです。
エイチレフスは有料になりますが、1日ごとに約40億ものWebサイトをクロールし、15分ごとにインデックスを更新してくれます。そのため、サイトの現状を把握できるだけでなく、サイトへの流入数を増やすためにはどういったキーワードで記事を作成すればいいのかを考える際にも役立ちます。
エイチレフスのサイトエクスプローラーで確認できる項目は、主に以下の4つ。
エイチレフスでは、この他にも被リンクの調査などを行うことができます。
リライトの効果が出やすい記事の選定方法はどれなのかを検証するために、今回は【サーチコンソール】【エイチレフス】両方で順位を調査。また「ページ順位」「キーワード順位」という2つの要素を指定し、以下の4つの方法でリライト記事を選定してみました。
キーワード順位とは、ユーザーが特定のキーワードを検索した際、Googleの検索結果画面に表示される順位のこと。
ページ順位とはページ全体の平均的な掲載順位のことで、すべてのキーワードを統計した順位となっています。
それぞれの選定方法について、詳しく解説していきます。
サーチコンソール上のキーワード順位を指標にし、記事を選定する方法からご紹介していきます。今回は、リライトを行うと効果が出やすいと言われているキーワード順位6〜20位の記事から選定しました。
まずは、サーチコンソールの「検索パフォーマンス」から「検索結果」を選び、「クエリ」を選択します。
このとき、「平均CTR」と「平均掲載順位」を選択するのを忘れずに!下記の部分をクリックすると表示されます。
検索順位が6位以下の記事のみを表示させる手順は、以下のとおりです。
1.右上のソートをクリックし、「掲載順位」にチェックを入れます。
これでフィルタリングができるようになりました。
2.「次より大きい」を選択し、「6」を入力したら完了を押します。
さらに、表示回数も100以上の記事に絞ります。これは表示回数が多く、上位表示させることで多くのユーザーに見てもらえやすい記事をリライトすることで、流入数の増加が期待できるためです。
3.先ほどと同じ手順で右上のソートをクリックして「表示回数」にチェックを入れ、「次より大きい」を選択し、「100」を入力したら完了を押します。
CTR(クリック率)が高い記事は上位表示させられれば流入数が増えるため、CTRが高い記事から優先的にリライトします。
4.CTRをクリックし、CTRが高い順に並べ替えます。
すると以下のような画面になりました。
この中からお問い合わせにつながりそうな記事、ユーザーにアクセスしてほしい記事を選定していきましょう。
次は、サーチコンソール上でのページ順位を指標にし、記事を選定する方法です。
1.キーワード順位を指標にする際と同じ手順で「検索パフォーマンス」から「検索結果」を選び、今回は「ページ」を選択します。
2.次に、右上のソートから「掲載順位」にチェックを入れ、「次より大きい」を選択後、「6」を入力します。
今回はページ全体の表示回数での判断になるため、表示回数が1万回以上の記事に絞ります。
3.右上のソートで「表示回数」にチェックを入れ、「次より大きい」を選択したら、「10000」を入力、完了を押してCTRが高い順に並べ替えます。
ページ順位を指標にする場合はURLしか表示されないため、どの記事なのかの判断がつきにくく、お問い合わせにつながりやすい記事やアクセスが来てほしい記事を探しにくいのが少し難点です。
次は、エイチレフス上でのキーワード順位を指標にして記事を選定する方法です。
1.キーワード順位を指標にする際と同じ手順で「検索パフォーマンス」から「検索結果」を選び、今回は「ページ」を選択します。
2.次に、右上のソートから「掲載順位」にチェックを入れ、「次より大きい」を選択後、「6」を入力します。
今回はページ全体の表示回数での判断になるため、表示回数が1万回以上の記事に絞ります。
3.右上のソートで「表示回数」にチェックを入れ、「次より大きい」を選択したら、「10000」を入力、完了を押してCTRが高い順に並べ替えます。
ページ順位を指標にする場合はURLしか表示されないため、どの記事なのかの判断がつきにくく、お問い合わせにつながりやすい記事やアクセスが来てほしい記事を探しにくいのが少し難点です。
次は、エイチレフス上でのキーワード順位を指標にして記事を選定する方法です。
1.エイチレフスの左のメニューから「自然検索」→「オーガニックキーワード」を選択します。
2.表示された画面上で「順位」をクリックすると、検索順位が高い順にキーワードを並べ替えられます。
エイチレフスでは、サーチコンソールのように順位の範囲を絞ることができません。そのため、少し面倒ですが掲載順位が6位の記事が表示されるまで、どんどんページをめくっていきましょう。
3.キーワード順位が6位以下の記事が表示されたら、ここから検索ボリュームが100以上のもので、お問い合わせにつながりそうな記事、ユーザーにアクセスしてほしい記事を選定していきます。
検索ボリュームとは、GoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンでキーワードが検索された回数のこと。検索ボリュームが大きければ大きいほど、多くのユーザーがそのキーワードを検索しているため、上位表示させた場合の流入数も多くなります。
こういった理由から、検索ボリュームが少ないキーワードで順位を取れている記事を選定してもあまり意味がないと考え、検索ボリュームが100以上のものに絞りました。
最後は、エイチレフスでページ順位が高い順に並べ替え、記事を選定していく方法です。
1.エイチレフスの左のメニューから「自然検索」→「上位ページ」を選択します。
2.表示された画面上で「順位」をクリック
3.すると、検索順位が高い順にページを並べ替えられます。
ここからまた、掲載順位が6位以下の記事が表示されるまで地道にページをめくっていきます。
ここから検索ボリュームが100以上あり、お問い合わせにつながりそうな記事、ユーザーにアクセスしてほしい記事を選定していきます。
記事を選定し終えたら、リライト作業を行いましょう。今回のリライトで効果を得られた施策は以下の4つです。
それぞれの施策について詳しく解説していきます。
効果を得られた施策をお話しする前に、まずは施策の立案に私が使用したツールをご紹介します。
今回、選定した記事のどの部分をどのようにリライトしていくのか、リライトの方向性を決めるために使用したツールが「パスカル」です。
パスカルは、サイトの内部・外部対策だけでなく、キーワードの選定やコンテンツの分析までを網羅的に行えるSEOツール。分析項目が充実しているため、新規記事の作成などにも活用できます。
パスカルの活用方法を施策の内容とともにご紹介していきます。
リライトを行う際は、上位表示されている競合サイトの分析が必須。パスカルを使用し、競合サイトを分析していきます。
パスカルのトップページで「競合分析」を選択すると、下記の画面が表示されます。
ここでもう一度「競合分析」を選択後、記事のキーワードとURLを入力し、分析を開始します。すると、下記のような分析結果画面が表示されます。
この図を見ると、記事の改善すべき点がわかるようになっています。
たとえばこの記事の場合、タイトルとh1の「seo」という単語の位置を最優先で改善すべきだということがわかります。
今回はこれを参考に、タイトル・h1の「seo」の位置を前部に変更し、ディスクリプションにも以下の内容を追加しました。
これにより、ユーザーが記事の内容をすぐに把握できるディスクリプションになりました。
この記事のタイトルはもともと【2022年版】だったため、こういったところをすべて最新の【2023年版】に変更していきます。
もちろん、年数を最新のものに変更するだけでは意味がないため、内容も最新にしていきます。
たとえば、ツールの使い方を説明するために載せていた使用画面のキャプチャ。現在の使用画面とは異なっていたためすべて撮り直し、最新の画像に変更しました。
また、「All in One SEO」でできることやSNS連携の部分でもリライト前の記事の内容から新しい機能が増えていたため、その部分も追加しています。
この記事では「All in One SEO」の使い方を説明しているため、現在「All in One SEO」でできる最新の内容がこの記事でわかるようにリライトする必要があるのです。
次に、上位表示されている競合サイトではどのような単語が使用されているのかを見ていきます。
パスカルのトップページから「競合分析」を選択します。
この画面が表示されたら「SEO作業」を選択し、キーワードとURLを入力して分析を開始します。すると、下記のような画面が表示されます。
この記事の場合、「noindex(ノーインデックス)」という単語が上位表示されている競合サイトで使用されているものの、この記事では未使用になっていることがわかります。
この単語が競合サイトでどのように使用されているのかを調べてみると、「noindex」の設定が現在「All in One SEO」でできるようになっていたことがわかったため、最新の内容として記事に追加しました。
リライトを行う際、狙いたいキーワードで上位表示されている競合サイトの調査は欠かせませんが、複数の競合サイトを細かく調査しようと思うと時間がかかってしまいます。
しかし、このように必要な単語から記事に不足している情報を読み解くことができれば、時間の短縮にもつながります。
記事の見出しとなるhタグを最適化するために、下記の点を精査しました。
この点を踏まえ、今回は下記のようなタグの変更を行いました。
【リライト前】
【リライト後】
リライトの効果を得られた他の記事では、h4をh3に変更したり、見出し付きBOXの見出し部分をh3に変更したものもあったため、こういったタグの整理も効果的であるといえるのではないでしょうか。
【見出し付きBOXをh3に変更した例(リライト前)】
【見出し付きBOXをh3に変更した例(リライト前)】
ユーザーが見やすい記事の構成にするためには、タグの位置をリライトで再考してみるのも大切かもしれません。
今回のリライトでは、ページ順位が6位以下の記事のリライトも行いました。ページ順位はユーザーが特定のキーワードを検索したときに表示されるキーワード順位とは異なり、ページ全体の平均的な掲載順位を示しています。
つまり、順位がとれているキーワードもあればそうでないキーワードもあり、それらすべてのキーワードを総計した平均掲載順位になっているということです。
掲載順位が低く、あまりクリックに影響しないようなキーワードが平均掲載順位を押し下げていることもあるため、リライトを行った結果ページ順位が改善されたものは少なく、この選定方法はあまり意味をなさなかったなと感じました。
また、ページの掲載順位が6位だったとしても、順位がとれていて表示回数も多いキーワードで1〜5位がとれている場合、リライトすることで順位がとれているキーワードの順位が下がってしまう可能性も十分にあります。
クリックに影響しないキーワードに引っ張られる必要はないため、今後はキーワード順位のみを指標にしようという気づきを得ました。
今回私が行ったリライトで得た成果や使用したツール、記事の選定方法、成功した施策や反省点について詳しくお話してきました。
今回のリライトではページ順位は指標にせず、キーワード順位を指標にして記事を選定しようという気づきを得ました。次回のリライトではこの反省点を活かしながら、さらなる効果が得られる施策がないかを探っていく予定です。
ご紹介した施策の中で試せそうなものがあれば、ぜひ試してみてください!