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岐阜県の整膚サロン様にホームページ用写真撮影・・・
2020.04.18
TRASPコラム
NEWS
インターネットの普及によりユーザーが自発的に情報を集められるようになったことで、電話営業のようなプッシュ型のマーケティングが成果につながりにくくなりました。変わって一般的になっているのが、「コンテンツマーケティング」です。
コンテンツマーケティングはホームページ制作においても意識すべきマーケティング手法であり、成功すれば長期的に見込客化→コンバージョン→リピーター化のサイクルを進めて収益向上を目指せます。
今回はコンテンツマーケティングの基礎が知りたい方向けにそもそもコンテンツマーケティングとは何か、そして歴史やコンテンツSEOとの違い、成功するためのポイントなど関連の項目まで詳しくご紹介していきます。
コンテンツマーケティングとは、「企業が有している情報(コンテンツ)を継続的にユーザーに発信することで、目標を達成していくマーケティング手法」です。ユーザー目線で必要と思われるコンテンツを用意して、定期的に発信していくのがポイントとなります。
すぐに成果が出るような手法ではありませんが、長期的に稼げるようなビジネスモデルを作り出すためには避けて通れないのがコンテンツマーケティングです。
現在のコンテンツマーケティングはホームページに記事をアップロードして集客を行い、そこからまたメルマガといった別コンテンツを使ってステップアップを行ってコンバージョンやリピーターへとつなげていく手法が代表的です。
そもそもコンテンツマーケティングはなぜ一般的になったのでしょうか。コンテンツマーケティングの歴史からたどっていきましょう。
コンテンツマーケティングの始まりは、今から紀元前4200年ごろまでさかのぼるという説があります。古代人が描いた壁画に「槍で熊から身を守る6つの方法」という内容のものがあり、それが他の人に有益な情報を壁画というコンテンツで伝えた、コンテンツマーケティングの起源だと言われています。
1895年には、「The Furrow」という現在も発行され続けているコンテンツマーケティングに関する雑誌が創刊されました。The Furrowは「John Deere」という農機具を販売している企業が、農作物の栽培ノウハウといった農家に有益な情報を伝えるための雑誌になっており、まさにユーザー目線で有益な情報を伝達するコンテンツマーケティングの好事例になっています。
コンテンツマーケティングが加速したのは、インターネットが登場したからです。1990年代にWebブラウザーや検索エンジンなどが続々リリースされ、インターネットで自分の知りたい情報を調べるユーザーが徐々に増加しました。そして「商品やサービスの情報をただ企業から与えられるだけでなく、自分で調べてから検討する」という風潮が増していったのです。
また電話営業といったプッシュ型のマーケティングを嫌がる方も増加していました。企業が商品やサービスを一方的にプッシュするマーケティング手法は、興味のまったくないユーザーには苦痛でしかありません。今ではやり方を間違えるとユーザー評価を落としかねない危険な手法になっています(もちろんターゲットユーザーを選定するなどやり方が正しければ効果は出ます)。
企業としてはユーザーに自然な形でファンになってもらえるよう、嫌がられない形でコンテンツを発信する必要が出てきました。
コンテンツマーケティングが企業にとって一般的になったのは、「Google」の検索アルゴリズム進化も関係しています。
コンテンツマーケティングが流行る前のGoogleは、
・SEO上重要なキーワードが入っているか
・被リンクがたくさん貼られているか
・文字量があるか
などを判断してコンテンツの検索順位を決めていました。しかし上記の判断は抜け穴が多く、多くの「ブラックハットSEO」が登場してしまいました。
・キーワードを無理やり詰め込む
・外部からリンクを購入して被リンクを増やす
・意味の分からない文章を機械的に構築して記事を用意する
といった不正な手法を防ぐため、Googleはさまざまなアップデートを検索エンジンに施してきました。今では
・SEO上重要なキーワードが、自然な形で入っているか
・被リンクは不正なモノではなく、自然に貼られたものか
・内容が充実しており、ユーザーが満足できる内容か
といったようにより精密な判断ができるようになっており、ブラックハットSEOは廃れました。
企業としては「ホワイトハットSEO(正しいSEO)」を行う必要があり、その実践方法の一つとして有益なコンテンツ発信を重視するコンテンツマーケティングが今では定着しています。
コンテンツマーケティングを始める場合、避けたいのが「コンテンツSEO」との混同です。Webサイトを軸にしてコンテンツマーケティングを実践する企業が多い中、同じくWebサイトが中心となるコンテンツSEOと内容の違いが分からなくなり混乱する方も増えています。
コンテンツSEOとは、「ユーザーの悩みや疑問を適切に解決できる、質の高いコンテンツ(Webサイト)を用意して検索エンジンからの流入を狙う手法」です。コンテンツマーケティングとコンテンツSEOの違いは、顧客の対象範囲やコンテンツの違いなどから判断すると分かりやすいでしょう。
コンテンツマーケティングがカバーするのは、「潜在顧客からリピーターまでのすべての範囲の顧客」です。
たとえば
1.Webサイトから見込客を集客する
2.メールアドレスを登録してもらいメルマガ配信、商品やサービス認知度を向上させる
3.セミナーに参加してもらい、さらに商品やサービスへの理解を深めてもらう
4.ホワイトペーパーといった資料を活用しながら商談を行い、コンバージョンする
5.コンバージョンした後も継続してフォローを行い、リピーター化する
といった一連の流れを実行しながら顧客をステップアップさせていき、ファンを増やしていきます。
対してコンテンツSEOは検索エンジンからのユーザー流入を狙う施策であり、見込客の集客に焦点が当たっています。リピーターまでにユーザーをステップアップさせていくには、コンテンツマーケティング的な視点からの施策実行が必要不可欠です。
コンテンツとは企業が発信する情報媒体であり、種類はさまざまです。
・Webメディア:潜在顧客の集客に向いている
・メールマガジン:顧客の継続フォローに使われる
・SNS:顧客と相互にコミュニケーションを行いながらファンを獲得可能
ターゲットユーザーの性質や段階などを考えて、複数のコンテンツ配信を行っていく必要があるでしょう。
対してコンテンツSEOは、検索エンジンで評価されてスニペット表示されるWebサイトが対象となります。コンテンツマーケティングと違って使えるコンテンツは一つのみです。
結果的に言うとコンテンツSEOはコンテンツマーケティングの実践方法の一つであり、潜在顧客の集客といった目的に焦点が当たっています。コンテンツSEOとコンテンツマーケティングを混同すると潜在顧客の集客だけに力を入れてしまい、比較検討やコンバージョンといったさらに上のステップへつなげにくくなるので注意してください。
コンテンツマーケティングは、次のような流れで進めていきます。
1.コンテンツマーケティングの対象となる商材やサービスを理解して目標を立てる
2.コンテンツマーケティングのターゲット設定を行う
3.コンテンツマーケティングでどんなコンテンツを配信するか決める
4.コンテンツマーケティングの責任者を決定して、リソースを用意する
5.年間のスケジューリングを行う
準備が完了した後は実際に施策を実行しながら、解析ツールを使ってコンテンツのパフォーマンスを調べ改善点をあぶり出していく必要があります。PDCAサイクルを意識して長期的な視点で改善を行いましょう。
コンテンツマーケティングの詳しい準備の流れはこちら(「KW:コンテンツマーケティング,準備」の記事へのリンクを後で貼ってください)でご紹介しているので、参考にしてみてください。
ここからはコンテンツマーケティングを成功させるためのポイントをご説明していきます。
コンテンツマーケティングを失敗させないようにするには、まず基本設計が重要です。
・自社の目標は何か(前期より20%サービス売上を伸ばしたいなど)
・ターゲットユーザーは誰か(一人暮らしの30代の男性サラリーマンのようにペルソナを作る)
・どのくらいの期間で成果を出したいか(3か月、半年、1年など)
といった基本的な項目を整理して関係者間で共有することで、施策のずれもなくせますし確実にターゲットユーザーに対してコンテンツ発信ができるようになります。商品やサービスに関する市場分析には、「STP分析」といったビジネスフレームワークを活用しましょう。
コンテンツマーケティングで利用するコンテンツは一つだけでないので、ホームページ制作に限らずさまざまな方法でアプローチすることを検討しましょう。
・ホームページやSNSなどは認知に使える
・メルマガやセミナーなどは比較・検討に使える
・LPなどはコンバージョンに使える
といったように、各コンテンツの特徴を活かして必要なコンテンツを用意する必要があります。ちなみにWebサイトから基本的な顧客の集客ができるように、ホームページ制作は最低限行っておいたほうがよいでしょう。
コンテンツマーケティングにはトラブルがつきものであり、思ったような成果が出ない場合も多いです。一度施策を実行しただけで満足せずに、継続してコンテンツの効果を測定することも成功するためのコツです。
コンテンツ測定に使えるツールは、
・アクセス解析ツール:ホームページの流入数や、ユーザー滞在時間などを調査できる
・メール配信ツール:メールマガジンを作った上で、到達率や開封率などを調査できる
・SNS分析ツール:投稿のいいね!数や、インプレッション数などを計測可能
などさまざまです。
予算も考えながら、必要なツールをそろえて分析ができるように準備しておきましょう。
コンテンツマーケティングは長期間PDCAサイクルを回しながら実行しないといけないものであり、すぐに成果が出ません。このため本当に成果が出るのか不安なケースも多いはずです。
また用意すべきコンテンツが多いほど、リソースも余裕を持って準備しておかなければいけません。Webサイトの記事を挙げるときはライター、動画コンテンツを制作するときは動画編集者などそれぞれスキルのある担当が付いた状態で仕事を行う必要があります。しかし中小規模の会社だと、十分なリソースをそろえるのが難しい場合も多いでしょう。
「コンテンツマーケティングで成果が出るか心配」、「コンテンツマーケティングの人手が足りない」といった悩みがある場合は、外部業者のプロにコンテンツマーケティングのサポートを依頼してみましょう。高い品質のコンテンツを用意して、確実に集客を行えます。実績や問い合わせへの対応態度などを確認して、適切な業者を選定してみてください。
弊社でもホームページ制作やSNS運用といった、コンテンツマーケティングに関する業務をサポートしております。詳しくはこちらからご確認ください。
今回はコンテンツマーケティングとは何か、そして歴史やコンテンツSEOとの違い、実行の流れなどを解説してきました。
コンテンツマーケティングは潜在顧客の集客からリピーター化までを長期的に実行していく手法であり、ユーザーの悩みや疑問を解決できるコンテンツを適切な形で用意できるかが成功のカギになります。効果測定も怠らずに、施策を実行してみてください。
2020.10.09