【テンプレ付】4P分析フレームワークのやり方をわかりやすく解説!
マーケティングガイド
更新日:2023.05.29
公開日:2023.04.24
4P分析とは、商品・価格・販促・場所という4つの観点から情報を整理し、自社のマーケティング施策へと活かせるフレームワーク。戦略立案などで活用できます。
とはいえ
- 「どうやって4P分析を使えば良いかわからない」
- 「そもそもフレームワークって?」
など、4P分析について知りたいという担当者も多いと思います。
そこで本記事では、4P分析やフレームワークの概要をわかりやすく解説。テンプレを使用した具体的な活用方法についてまとめました。
Web戦略にて多くのお客さまをサポートしてきたTRASPが、4P分析によって自社の売上げアップを図るコツについてお教えします。
目次
4P分析のフレームワークとは?
4P分析はその名の通り、4つの観点から商品や市場について分析するための手法を指します。また一般的にはフレームワークと呼ばれており、決まった項目に当てはめて考えるだけで、マーケティング戦略に役立つ分析を行える点が最大の特徴です。
まずは4P分析とフレームワークの概要について、くわしく解説していきます。
4P分析とは
4P分析とは、自社商品・サービスに関わる4つの項目を分析し、マーケティング施策として活かしていくフレームワークのことです。
4つの項目
- 商品(Product)
- 価格(Price)
- 販促(Promotion)
- 場所(Place)
商品やサービスを販売する際に重要となる、「どの商品を」「いくらで」「どのターゲットに」「どうやって」を考えていき、マーケティングの戦略立案として活用できる点が特徴。またマーケティング戦略のなかでも「実行戦略」に位置づけられる、「マーケティングミックス」とも呼ばれる分析手法になります。
4P分析についてくわしく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
フレームワークとは
フレームワークとは、いまある課題や意思決定を論理的に整理し、ビジネスとして活用するための枠組みを指します。
経験豊富な経営者であれば直感的に課題やアイデアを具現化することも可能ですが、ビジネス初心者や経験の浅いビジネスパーソンの場合、思考を簡単には整理できないケースも多いでしょう。
そこで考える項目・手順を事前に決めておき、後から当てはめるだけで誰もが効率的に現状分析やマーケティング戦略を考えられるようにしたものがフレームワークとなります。
4P分析はどうフレームワークに活用する?
ここでは4P分析の具体的な分析内容・活用方法について、以下の4項目から解説していきます。
- 商品(Product)
- 価格(Price)
- 販促(Promotion)
- 場所(Place)
1.商品(Product)
商品(Product)では、自社がもつ商品・サービスの特徴について考えていきます。
具体的な分析手順はこちら。
- 自社商品・サービスのコンセプトを書き出す
- 自社商品・サービスの特徴・強みを洗い出す
- 自社商品・サービスによる価値提供を考える
客観的に自社商品・サービスを分析し、「どのような特徴によって、顧客へどのような価値を提供できるのか」を細かく分析することが目的です。
そのため「ターゲット像の行動モデル・心理的要因の把握」や「競合他社と比べた際の自社の強み」など、市場目線で考えていくことが重要になります。
2.価格(Price)
価格(Price)では、自社がもつ商品・サービスの価格設定について考えていく項目です。
価格を設定する際は、以下の観点から考えていきましょう。
- 市場における一般的な価格帯
- ユーザー目線で購買意欲がわく価格帯
- 競合他社と比べて優位になる価格帯
注意点としては、自社の利益率を加味することが挙げられます。例えば「ユーザー目線の価格」「競合他社と比較した価格」で優位に立とうとすると、どうしても価格を極端に下げてしまうケースが増加します。しかし価格を下げただけでは利益率も低くなり、結果的に売上が増加しない状態になってしまうでしょう。
したがって自社の利益率をふまえたうえで、上記の3要素を適度に満たせる価格設定が重要になります。
3.販促(Promotion)
販促(Promotion)では、自社商品・サービスの認知拡大から販売促進までの実行戦略を考える項目です。
近年ではオンライン集客・オフライン集客を合わせると、膨大な種類のマーケティング手法が存在するため、目的やターゲット像によって細かく手法を選択することが求められます。
例えばインターネット社会の現代では、顧客は以下のような行動経路をたどって商品の購入に結びつくと言われています。
従来はCMや雑誌などの広告媒体を活用することで、企業側から積極的に情報発信する必要がありました。しかし検索エンジンやSNSが普及したことでユーザー自らが調べるようになり、「Search(検索)」という項目が起点になっています。
そのため必ずしも広告を活用する必要はなく、ユーザーが検索した際に自社サイトを検索結果の上位に表示させる「SEO対策」など、ユーザーの行動に合わせた対策が重要になります。
4.場所(Place)
場所(Place)では、商品・サービスの販売場所や市場の流通について考える項目です。
一つの商品を扱っている場合でも、ECサイトや店頭での販売など、販売方法はさまざまな選択肢があります。無形商材を扱っている場合であれば、自社が直接販売する方法もあれば、代理店をとおして販売する方法もあるでしょう。
適切な販売方法は扱っている商材・ジャンルによって大きく異なるため、前項の「販促(Promotion)」をふまえながら、ターゲットユーザーが最も購買意欲の高まる販促を考えることが重要になります。
TRASPではSEO対策を活用したホームページ集客を支援しています。いまあるホームページで「アクセス数が伸びない」や「問い合わせが増えない」と悩まれている方は、まずはWebの無料相談までお気軽にご相談ください。
4P分析のフレームワーク具体例・テンプレ
ここでは4P分析の事例と分析項目をまとめたテンプレートを紹介していきますので、自社で取り組む際の参考にご覧ください。
4P分析の事例【ライザップ】
「結果にコミット」のキャッチコピーでおなじみのRIZAP株式会社は、高価格帯ながらインパクトの強い訴求によって、多くの会員獲得に成功した事例です。
4P分析の観点では、以下のように分析できます。
1.商品(Product)
- 食事管理から徹底的にサポートするパーソナルトレーニングジム。
- 体づくりに重要な食事面をサポートすることで、高い成功確率のダイエットを提供している。
2.価格(Price)
- 約30万円〜100万円の高価格帯。
- 結果重視・質の高いサービスによって高額な価格設定を実現し、利益率を高めている。
3.販促(Promotion)
- 前項にあるトレーニングジムで直接指導。
- 食事面のアドバイスなど日々のコミュニケーションはオンラインでも実施。
4.場所(Place)
- CMやWeb広告にて認知拡大〜予約の獲得につなげている。
- ビフォーアフターの演出など独自の訴求によって、インパクトの強い宣伝を行っている。
4P分析のフレームワーク【テンプレ】
ここでは4P分析のテンプレートとして、項目ごとに分析内容をまとめましたので、自社分析を行う際にご活用ください。
1.商品(Product)
- どのユーザーを対象にしているか
- 自社サービスの特徴・強みは何か
- どのようなサポートやカスタマイズが備わっているのか
2.価格(Price)
- 市場や競合と比べて価格帯は高額or低額
- 利益率は適切であるか
3.販促(Promotion)
- どのような販売手法を行っているか
- 自社の強みをどのように表現しているか
4.場所(Place)
- どこで販売するのか
- どの地域で販売するのか
4p分析のフレームワークを活用するメリット3つ
4p分析のフレームワークを活用するメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 自社を客観的に分析できる
- 潜在的なリスクを把握できる
- 順序良くマーケティング施策を考えられる
1.自社を客観的に分析できる
自社のマーケティング戦略を考える際、どうしても自社目線で都合の良いターゲット像や手法を考えてしまうケースは多いです。
例えば「30代の女性をターゲットにした美容商品」を開発したのであれば、販売するなら30代女性と考えてしまいますよね。しかし市場では30代ではなく、40・50代といった高齢者層から支持される可能性もあります。
4P分析では4つの観点から客観的に分析できるため、顧客目線や競合比較を加味したうえで自社の特徴を把握できます。そのため固定概念にとらわれず、新しい発見へとつながりやすいことが強みです。
2.潜在的なリスクを把握できる
ふと何かしらのアイデアが思いついた場合、良い面ばかりに意識が向き、リスク面への対策や分析がおろそかになってしまうケースも多いといえるでしょう。
例えば同ジャンルの競合がいない広告媒体を見つけた場合、広告を出稿すれば顧客を効率良く集められると考えられます。しかし競合がいない理由として、もしかしたらターゲットとなる顧客が存在しない可能性もあります。
このように自社目線に偏った分析は、知らない間にリスクを見落としている場合も少なくありません。
そのため4P分析によって客観的な考えをもち、競合の動向などから潜在的なリスクを考えることが重要です。
3.順序良くマーケティング施策を考えられる
フレームワークとして活用できる4P分析では、分析手順や項目がある程度定まっているため、マーケティング経験の浅い方でも効率良く施策を考えられることが強みです。
とくにマーケティングでは正解が存在しないため、戦略や施策を考える際にダラダラと時間を費やしてしまった経験もあるのではないでしょうか。
しかし事前に分析項目が決まっていれば、重要な項目に絞って分析できるため、時間的な効率化にもつながります。
4P分析と間違えやすいフレームワーク
マーケティング分析に使用できるフレームワークは、4P分析のほかにもさまざまな種類があります。
ここでは4P分析と間違えやすいフレームワークの特徴について紹介していきますので、各分析手法の特徴を活かせる場面にて活用していきましょう。
4C分析
4C分析とは、以下の4項目から顧客視点でマーケティング分析を行う手法です。
- 顧客価値(Customer value)
- 顧客コスト(Customer Cost)
- 利便性(Convenience)
- コミュニケーション(Communication)
4P分析では企業目線で商品・サービスを分析することに対し、4C分析では顧客にとっての利便性やコストを考えていきます。
そのため商品の開発・顧客満足度の向上を目的とした場合に活用できるフレームワークです。
5C分析
5C分析とは、以下の5項目からマーケティングの環境分析を行う手法です。
- 自社(Company)
- 消費者(Consumer)
- 競合他社(Competitor)
- 中間顧客(Customer)
- 地域(Community)
4P分析では商品・サービスの具体的な特徴について深堀りしますが、5C分析では自社に関わる複数の要因を大枠として考えることが目的となります。
そのため具体的な戦略を考える前段階として、自社に関わる外的要因などを把握したい場合に活用できるフレームワークです。
STP分析
STP分析とは、以下の3項目から自社商品・サービスの市場における立ち位置を明確化する分析手法です。
- セグメンテーション(Segmentation)
- ターゲティング(Targeting)
- ポジショニング(Positioning)
上記の項目を上から順番に分析することで、自社商品に最適な市場やターゲット像を見つけるきっかけが作れます。
ただしSTP分析だけでは具体的なマーケティング施策を考えることができないため、4P分析を活用する際の「ターゲット・市場分析」として活用することをおすすめします。
4P分析と組み合わせやすいフレームワーク3選
最後に4P分析と組み合わせやすいフレームワークについて3つをご紹介。
どのように組わせれば効果的な戦略が立てられるか、具体的な活用方法についてもわかりやすくお教えします!
3C分析
3C分析とは、以下の3項目を分析することで、マーケティング戦略や事業計画の方向性を確認できる分析手法です。
- 市場・顧客(Customer)
- 自社(Company)
- 競合(Competitor)
ビジネスで重要な成功要因(KSF)を見つけることができ、客観的に自社の強み・弱みを把握できる点が特徴。
4P分析と類似した項目から分析を行いますが、3C分析では自社に関わる環境分析が軸となります。
そのため3C分析によって自社に適切な市場を把握し、4P分析によって具体的な施策へ落とし込む流れがおすすめの活用方法です。
5F(ファイブフォース)分析
5F(ファイブフォース)分析とは、以下の5項目から自社に影響する競争要因を分析する手法です。
- 業界内の脅威
- 新規参入の脅威
- 代替品の脅威
- 買い手の脅威
- 売り手の脅威
リスク面を把握するうえで役立つため、5F分析を行うことで売上の長期的な安定化につなげられます。
4P分析では自社にフォーカスを当てており、リスク面では詳細な分析を行えない点がデメリット。
そのため4P分析のデメリットを補う手法として、5F分析が活用できます。
SWOT分析
SWOT分析とは、以下の4項目から事業・経営の現状分析を行う手法です。
- 強み(Strength)
- 弱み(Weakness)
- 機会(Opportunity)
- 脅威(Threat)
内部環境・外部環境の2観点から分析するため、現状の良い点や改善点を総合的に判断するうえで役立ちます。
また3C分析と同じ環境分析手法となり、現状の市場における立ち位置を把握できる点が特徴。
3C分析が最も大枠の要素を分析するため、組み合わせ方としては「3C分析→SWOT分析→4P分析」の流れで具体性を高めていくことがおすすめです。
まとめ
本記事では、4P分析やフレームワークの概要から、テンプレを使用した具体的な活用方法について解説してきました。
4P分析では以下の4項目から情報を整理し、自社のマーケティング戦略・施策に活かせるフレームワークです。
- 商品(Product)
- 価格(Price)
- 販促(Promotion)
- 場所(Place)
本記事で紹介したテンプレートを活用することで、順序良く分析をすすめられるため、まずは本記事を参考にしながら取り組んでいきましょう。
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