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製造業のホームページ制作で参考にしたいWeb・・・
2021.11.05
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更新日:2023.03.16
公開日:2020.09.24
ホームページ制作業者では、よく「自社ホームページを新しく作りたいが、WordPressで構築を行ってほしい」という相談を受けます。ホームページについて知識があまりない方でも、WordPressがとりあえずすごいというのはインターネットで調べたり他の方から耳に挟んだりして理解されているようです。
しかしWordPressも万能ではなく、デメリットがいくつかあります。自社制作する際も外注する際もWordPressでホームページを用意する場合は、デメリットを知った上で対策方法を知っておくと失敗がなくなるので安心できます。
今回はWordPressの利用を検討している方向けにデメリットとそれをカバーする方法、そしてWordPressを使ったほうがよい理由などをご紹介していきます。
目次
WordPressには次のようなデメリットがあります。分かっていないと制作で行き詰ってしまったり、制作後トラブルが起きてユーザーに迷惑を掛ける危険性もなるので注意してください。
きちんと対策をしていれば問題はないのですが、初心者の方も使う都合上WordPressではセキュリティ上の脆弱性が出やすくなっています。
WordPressは世界中のホームページの内3分の1以上を構成しているという、圧倒的なシェアを誇っています。反面シェアが高く人気があるという長所は、「人気がある分攻撃しがいがある」ということで犯罪者に狙われやすいという短所にもつながっています。
たとえばWordPressのログイン画面は、初期設定で「https(http)://example.com/wp-login.php」とというように決まっています。制作時にそのままにしているとURLからログイン画面を推測されて、ブルートフォース攻撃(パスワードを片っ端から入力して、無理やりログインしようとするハッキング手法)にあってしまうリスクが高まり危険です。
ログイン画面を推測されないようにするためには、プラグインを使うとよいでしょう。たとえば「WPS Hide Login」を利用するとログイン画面をWordPress画面から変更できるだけでなく、リダイレクトURLを設定して標準ログインURLへアクセスしたユーザーを別のURLページへ移動させられます。
他にも
といったセキュリティ対策も有効です。
WordPressは「PHP」というデータベースを扱う言語を用いており、ホームページのパーツを上手く流用して効率よくページ制作を行う際などに役立っています。しかしWordPressではPHPを使って動的にホームページを表示する分、HTMLやCSSなどを直打ちして作った性的なホームページと比較して速度面でデメリットがあります。
WordPressでユーザーにホームページを表示する場合は、
といった順番です。
対して静的なホームページの場合は、
といった順番です。
両者を比較すると、その場でパーツを組み合わせるか組み合わせないかの違いが出ています。この違いがそのまま読み込み速度へ反映されるので、パーツを組み合わせる手間のあるWordPressは読み込みに時間が掛かってしまうのです。
上記の手順はページ読み込み順番を簡単に示したものであり、実際には他要素も絡んできます。しかし一般的にWordPressはやはり、静的ホームページよりは読み込みが遅いのでネックです。
ページ読み込み速度はGoogleが最近「Webバイタル」というSEOにおける読み込み速度に関する指標を出したことからも分かるとおり、高速にしないとSEOで悪影響が出ます。WordPressでSEO対策をしないといけないユーザーは多いので、当然WordPressで読み込み速度対策する方法はいくつか提示されています。
説明した対策方法はいずれもプラグインを使うと簡単にできます。素人が一から読み込み設定をするのは難しいので、プラグインを探してみてください。
ちなみにプラグインを入れ過ぎるといちいち読み込みが発生するので、ホームページ速度が落ちます。
といった対策も考えましょう。
WordPressはホームページ制作を行い管理ができるソフトウェアの一つです。WindowsといったパソコンOSと同じように、定期的にバージョンアップを行わないと挙動に影響が出たりセキュリティが脆弱になるので危険です。
WordPressの小幅なアップデート(マイナーアップデート)は自動更新されるためあまり気にしなくてよいでしょう。しかし問題なのは大幅なメジャーアップデート、テーマやプラグインの更新です。メジャーアップデート、テーマやプラグインは初期設定で自動更新が有効になっておらず、自動更新を有効にするためには「functions.php」というWordPressの設定を行ったりするファイルに内容を直書きする必要も出てきます。
自動更新化して楽をしたい場合は、プラグインを使いましょう。たとえば「Advanced Automatic Updates」をインストールすると、画面上からチェックで簡単にメジャーアップデートやプラグイン、テーマなどの自動更新設定が可能です。
WordPressはソフトウェア本体やテーマ、プラグインといった複数の要素で成り立っています。どれか一つに不具合が出ると、ホームページ表示や管理画面表示などに不具合が出てしまうのがデメリットです。
特にWordPress本体とテーマ、プラグインは制作者が違う可能性が高いです。テーマとプラグインについては、しばらく更新されていないパターンも見受けられます。ですからたとえばWordPressがアップデートした際テーマやプラグインが対応しておらず、バグ発生の原因になるケースも珍しくありません。
「古いテーマやプラグインを使いたい」からといって、WordPressの更新を止めてしまうのはかなりのリスクが付きまといます。場合によっては代替の更新頻度の高いテーマやプラグインを探す必要性が出てくる点も、頭に入れておきましょう。
またWordPressの新バージョンにバグがあり、テーマやプラグインなどの読み込みがおかしくなってしまうケースもあります。新バージョンが出た場合はインターネットや周囲の人などから様子をうかがい、本当に更新しても大丈夫か確認したほうが安心できるでしょう。
WordPressはCMSでありながら、カスタマイズ性も確保されているのが特徴です。初心者でもテーマやプラグインの機能を使って、
といったカスタマイズが可能です。
しかし細かくWordPressのカスタマイズを行いたい場合は、HTMLやCSS、PHPやJavaScriptといった言語の知識が必要になってきます。
たとえば「オリジナルのテーマを用意したい」という希望を持っていらっしゃるクライアント様は多いですが、テーマを流用できないとなると一から自作する必要が出てきます。テーマを自作するには
といった処理が必要なため、難度が一気に上昇します。プログラミング知識があまりない方が一から学習して実行するのは時間的に難しいでしょう。
どうしても自社ですべて制作したい場合は、あきらめないといけない部分も出てくるので注意してみてください。
WordPressは無料で配布されているオープンソースのソフトウェアであり、世界中に多くの愛好者がいます。そして参考文献も多く、知識を付けながら効率よくトラブルを解決することも可能です。
ただし「時間がなくて外部のトラブルサポートを受けたい」という場合は注意です。WordPressではフォーラムとしてプロフェッショナルも含めた利用者が意見を交わせるサービスが用意されていますが、構築代行やトラブルの直接解決といったサポートは提供されていません。無料で配布されているサービスは、WordPressに限らずサポート面で不安がある場合が多いです。
このためトラブルがあった場合自己解決を行う必要性が出てきます。自社制作スキルを身に付けたい場合は時間を取ってでも自己解決をしたほうがよいかもしれませんが、「他の重要な業務に時間を使いたい」といった場合は外注したほうが効率がよいです。
ここまで読み込み速度やセキュリティなど、さまざまな面からWordPressのデメリットをご紹介してきました。しかしどんなサービスにもデメリットはつきものです。デメリットがあるのにもかかわらずシェアが高いということは、WordPressにデメリットを凌駕するほどの高いメリットがあるからです。
WordPressのメリットを一覧にして簡単にまとめると、
となります。詳しい内容を知りたい方は、メリットに関して詳細にまとめた記事を用意しているのでこちらをご覧ください。
先ほど挙げたようにWordPressにはたくさんのメリットがありますが、デメリットをカバーし切れない場合は長所を十分に活かしきれない可能性もあります。特に
といった希望がある場合は、自社ですべてインハウス(自作)するのが難しいケースも老いです。
デメリットをカバーできないと思う場合は、ホームページ制作業者にWordPress構築を依頼してみましょう。ホームページ制作業者に依頼を掛ければ、
といったようにデメリットへすぐ対応してくれるので自社制作における心配が一気に減ります。ただしすり合わせができないと思ったものと違うページができてしまう危険性もあるので、業者選定の際は実績があって、こちらの希望をまとめて最適な実現方法を提案してくれるところを探しましょう。
今回はWordPressでホームページ制作を行うにあたり、デメリットになる部分を解説してきました。
WordPressでホームページ制作する際は、セキュリティ面や読み込み速度などでデメリットがあるのも忘れてはいけません。デメリットを放っておくとメリットが薄くなってしまう危険性もあるので、カバーを行ってホームページ運用に影響が出ないよう対策する必要があります。